2007 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍血管を標的とした新たなる大腸癌個別化集学的治療体系の確立
Project/Area Number |
17209045
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
名川 弘一 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 教授 (80228064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 丈二 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20251308)
武井 芳樹 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10372369)
高橋 孝喜 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (50171484)
津野 寛和 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50282637)
釣田 義一郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80345206)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 大腸癌 / HUVEC / 樹状細胞 |
Research Abstract |
1.マウス脾細胞由来の樹状細胞(DC)を培養し,ヒト臍帯由来血管内皮細胞(HIVEC),マウス類洞内皮細胞(HSE),マウス線維芽細胞(3T3)の膜抗原をパルスしたワクチンを作製し,皮下投与,3日後に大腸癌(colon26)を尾静注し,2週後の肺転移を観察すると,HUVEC-DC/HSE-DCの血管内皮細胞をパルスした2群が,3T3-DCの投与群に比べ群に比べて半数以下に低下していた。また,HUVEC-DC/HSE-DCの2群は,colon26ではなく,内皮細胞に対する特異的な細胞障害活性を有意に認めた。腫瘍血管内皮細胞をターゲットとした樹状細胞投与のin vivoでの有用性が示唆された。 2.臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)ワクチンの有用性を動物実験にて確認し,大腸癌及び悪性脳腫瘍患者を対象に臨床応用を行った。現在まで,大腸癌多発性転移で化学療法不応例,12例に対してワクチン治療を施行した。画像評価では明らかな奏効例は認めなかったが,2例(17%)で腫瘍マーカーの低下を認め,増殖抑制効果を認めた。また,原発性悪性脳腫瘍の再発症例の14例では,partial/completeremission(PR/CR)は4例(28.6%),5例(35.7%)で明らかに増殖スピードが抑制された(stabledisease(SD))。
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Research Products
(4 results)