2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯周炎と心血管系および骨代謝系疾患との関連性についての分子機構の解明
Project/Area Number |
17209057
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中山 浩次 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80150473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 通 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00211029)
吉村 篤利 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (70253680)
坂井 詠子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10176612)
内藤 真理子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20244072)
天野 敦雄 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50193024)
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Keywords | 感染症 / 細菌 / 歯学 / 循環器・高血圧 / 免疫学 |
Research Abstract |
感染等で炎症をおこすと肝臓からhepcidinと呼ばれる塩基性ペプチドが産生される。このペプチドは発見当初は抗菌性ペプチドとして機能していると考えられたが、その後の研究から肝細胞の膜タンパクであり、鉄の輸送に関与しているferroportionと結合し、ferroportinの分解を促すことで細胞から鉄の流出を阻害することがわかっている。この作用は全身的には炎症時貧血として知られる症状を起こす。歯周病はもっとも罹患率の高い感染症であり、歯周局所に慢性炎症を引き起こすことから、hepcidinは恒常的に産生されている可能性または歯周病態の増悪に付随して一過性に産生亢進がおこる可能性がある。今回、hepcidinが骨代謝系に影響を与える可能性があるかどうかを検討するため、マウス骨髄から分離した前破骨細胞からのRANKL+M-CSFによる破骨緬胞分化に対するhepcidinの影響を検討した。数種類の系統のマウスから得た前破骨細胞のすべてでhepcidinによる破骨細胞分化の抑制が1μMの濃度でみられた。この濃度までは濃度依存的に抑制したが、5μMでは抑制はみられなかった。Real time PCRにて遺伝子の発現を調べたところ、c-fosはRANKLにより増加するが、hepcidinを添加すると、その増加が抑制された。これらの結果からhepcidinが破骨細胞分化になんらかの作用を起こしている可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)