2006 Fiscal Year Annual Research Report
EU拡大後のエストニア・ラトヴィアにおける国家統合と複合民族社会形成に関する研究
Project/Area Number |
17251003
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
橋本 伸也 広島大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (30212137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畑 郁 名古屋大学, 大学院法学研究科, 教授 (40194617)
溝端 佐登史 京都大学, 経済研究所, 教授 (30239264)
志摩 園子 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (80192607)
小森 宏美 京都大学, 地域研究統合情報センター, 助手 (50353454)
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Keywords | EU拡大 / エストニア / ラトヴィア / 国家統合 / 複合民族社会形成 / ロシア語話者 / 教育改革 / マイノリティの権利 |
Research Abstract |
(1)7月26日に公開研究会「両大戦間期中東欧・バルトにおける民族的マイノリティ保護と国際連盟」を開催し、ゲストスピーカーの川手圭一(東京学芸大学)、水野博子(大阪大学)両氏と、小森宏美氏による報告を受けて、ヨーロッパの少数民族保護と国際機関の歴史的経験に関する討議を行った。 (2)各種研究会・学会に参加して、研究報告を行った。 7月8-9日(北海道大学スラブ研究センター)-橋本伸也「エストニア・ラトヴィアの体制転換と教育改革」、小森宏美「90年代以降のエストニアにおける歴史実践」。 11月18-19日(ロシア・東欧学会/JSSEESS合同研究大会シンポジウム)-小森宏美「バルト三国に見るロシア語の位置の変遷」 12月2-3日(多言語社会研究会第4回大会)-小森宏美「エストニア型多文化主義の理念と実践」 3月9-10日(教育社会学理論研究会)-橋本伸也「エストニア・ラトヴィアのロシア語系学校改革の動向」 3月18日(世界人権問題研究センター)-小畑郁「政府報告書のフォローアップ-ラトビア」 (3)9月にエストニア・ラトヴィア両国で調査を実施した。今回は学校改革問題について集中的に調査を実施し、エストニアでは教育科学省の支援を受けて、タリンとタルトのいくつかの学校や保育園での聞き取り調査を行い、来年度実施予定の中等教育における教授言語のエストニア語への移行に向けた準備状況や、言語イマージョンによる二言語教育の取り組みについての掌握を試みた。ラトヴィアでは、第一次「社会統合」プログラムの総括をめぐって、言語研修担当者や研究者からの聞き取りと文献資料の収集をはかった。 (4)12月にポーランドのグダンスク大学とロシアのカリーニングラード大学で聞き取り調査を実施し、EU拡大後のバルト海東南岸地域における地域協力の可能性と、バルト諸国のEU加盟により多大の影響を受けているロシア連邦カリーニングラード州の実情の把握を試みた。
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