2008 Fiscal Year Annual Research Report
複数データベースを統合活用した感染症の宿主要因及び環境要因の総合的疫学的研究
Project/Area Number |
17256005
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
丸井 英二 Juntendo University, 医学部, 教授 (30111545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
高木 廣文 東邦大学, 医学部, 教授 (80150655)
馬場 征一 順天堂大学, 医学部, 助教 (20453574)
野村 真利香 順天堂大学, 医学部, 助教 (30453575)
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Keywords | 住民コホート / 低出生体重児 / 死亡コホート / 出生コホート / 出生登録 |
Research Abstract |
本年度は、結核研究所チェンライオフィスにて構築を試みてきた約15万人の地域住民データベースから、県全体の死亡データ、メチャン郡の出産データを使用して分析を進めた。実施した研究は以下の通りである。 (1)1993年以降のチェンライ県全死亡に関する入力データ(毎年約1万件の死亡発生)のデータクリーニングを終了した。ICD-10に沿って死因を分類・集計したのち、年次推移を中心に分析した。分析対象が膨大でかつ死因分類が複雑なため、結果を図表化する作業を行った。 (2)チェンライ県メチャン郡病院で出産した母親全員を対象とし、地域における栄養状態と出生体重の関係、および低出生体重発生にかかる産科要因を明らかにすることを目的として質問票調査を実施した。調査期間は2008年9月から2009年2月、半年間の全分娩数は362(月平均60件)で、うち357名から回答が得られた。 (3)上記(2)考察のため、調査対象のメチャン郡病院産科ユニットの年報を入手した。そのうち2007年度分に関してはタイ日翻訳し、出産にかかる保健サービスに関するインタビュー内容(ANC、出生登録制度、分娩入院システム等)と合わせて、タイ北部の一郡病院産科ユニット機能について考察を試みた。 (4)研究班最終年度として、現地の研究協力機関とのまとめ作業、および協力分担者間の最終報告会を実施した。 これまでの作業で地域住民データベースの構築を試み、地域一般人口の死亡と出生が疫学データとして得られるようになっている。今年度は昨年度の出生データから得られた知見をもとに、メチャン郡病院を中心に妊娠・出産にかかる質問票調査、インタビュー調査、資料分析を実施した。これにより、地域住民データベースで得られた出生疫学データの理解・考察を助ける、有用な情報が得られたと考えている。 研究成果に関しては、現在論文の準備を進めており、英文、邦文ともに近々投稿予定である。
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