2008 Fiscal Year Annual Research Report
サイドチャネル攻撃に対して安全な公開鍵暗号に関する研究
Project/Area Number |
17300002
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
宮地 充子 Japan Advanced Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 教授 (10313701)
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Keywords | セキュリティ / サイドチャネル / 公開鍵暗号 / 楕円曲線 / 安全性証明 |
Research Abstract |
近年,非接触型や接触型ICカードの爆発的な普及に伴い,ICカードを利用した電子サービスが広がりつつある.電子サービスに不可欠な技術である暗号,本人認証,ディジタル署名を実現するのが公開鍵暗号である.ICカードのサービスでは高速性・小メモリ性を実現できる楕円曲線暗号が脚光を浴びているが,ICカード上のデータ処理はサイドチャネル攻撃による秘密鍵の解読が脅威となっている.サイドチャネル攻撃は,楕円曲線暗号の主要演算である「べき演算」の構成要素の加算G+Gと2倍算2Gの二つの演算の電力消費量の違いを利用する攻撃であり,差分電力解析攻撃(DPA)と単純電力解析攻撃(SPA)が存在する.近年,べき演算の途中で入力されるメモリ値の消費電力や,アドレス値の違いによる消費電力の違いの利用など,サイドチャネル攻撃は複雑かつ強力になる状況が続いている. 本研究はサイドチャネル攻撃に対して安全なスカラー倍算のgeneric modelの構築を目的とし,本年度は以下の研究を行った. 1.テーブルサイズがフレキシブルに設定可能かっ高速なアルゴリズムの一般化を実現.(論文採録済) 2.ランダム化初期点(RIP)を用いたスカラー倍算アルゴリズムはDPA及びSPAに強力でテーブルを利用するアルゴリズムであるが,利用可能なテーブルの大きさが限られており,汎用性がないという問題があった.本研究では,1の手法を適用し,任意のテーブルサイズにおいて効率的なアルゴリズムが構築可能なgeneric modelを提案する.これにより全てのDPA, SPAに強力かっ汎用的なテーブル利用のアルゴリズムが可能になる.(ジャーナル採録済) 3.上記1,2は加算連鎖の改良であるが,新たに座標系を構築することでサイドチャネル攻撃に強力な方法を実現する.
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Research Products
(24 results)