2007 Fiscal Year Annual Research Report
情報ネットワークや分散システムにおける独立分散管理に関する研究
Project/Area Number |
17300011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
亀田 壽夫 University of Tsukuba, 名誉教授 (10011660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 頡 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (50251046)
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Keywords | 情報ネットワーク / Internet / 経路選択 / 分散システム / GRID / 負荷均衡 / 独立分散管理 / パラドックス |
Research Abstract |
一般に、独立分散管理することにより、システム全体の利用効率が向上し、全ての個人・企業体・組織体に効用があると信じられている。しかし、独立分散管理の下で、逆説的な現象の存在が指摘され、その現象を、パラドックスと呼ぶ。本研究では、独立分散管理における、パラドックスの発生条件、および、その被害がどの程度になり得るかについて、明らかにし、その防止策、および、パラドックスの起こらない集中型管理方式のFairness、等に関する見通しを得つつある。 今年度相当分に対しては、情報ネットワークや、分散システムについて、検討を行った。パラドックスの状況を求め、それがどの程度の大きさになり得るかを、詳細に究めた。非常に一般的な場合について、パラドックスにつながり得る、独立分散管理の不都合さの一般的存在条件を示した。特にネットワークのフロー制御を中心として、異なる分散意志決定の程度を持つ意志決定者が共存する場合の意志決定解を、かなり複雑な一般的なシステムについて求め検討した。独立分散管理による、各ユーザ間の公平さを実現し、かつパラドックスの害がない、新しい管理方式の追究を深めた。数値的な検討を行うための実験環境を整備した。さらに、関連した研究者達と交流を深めた。
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