2005 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット負荷変動に動的に追従する適応型コンテンツ配信ネットワークの研究
Project/Area Number |
17300012
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
吉田 紀彦 埼玉大学, 工学部, 教授 (00182775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川 俊彦 九州産業大学, 情報科学部, 助教授 (60301347)
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Keywords | インターネット高度化 / コンテンツ配信ネットワーク / ピアツーピアネットワーク |
Research Abstract |
インターネットの負荷変動に動的に適応し,最適な情報共有配信に向けてトポロジーを自律的に再構成するコンテンツ配信ネットワーク(CDN)の実現に向け,本年度は各要素技術の設計・実装・評価,次年度以降の実験への下地固めに焦点を当てて,以下のような研究成果をあげた.(1)自律的ネットワーク遷移方式の設計・実装とシミュレーション評価:サーバとクライアントの間に介在するキャッシュプロキシ複数でピアツーピア(P2P)ネットワークを必要に応じて動的に構成し,そこで負荷を分散吸収する.この効率的方式の第1版を詳細設計まで完成させ,プロトタイプ実装で実現性を検証して,シミュレーションで予備実験を行って効果を確認した.成果は論文3件(他に投稿準備中1件)として結実した.(2)P2P連携方式の設計・実装:負荷変動に応じてトポロジーを最適化するP2Pネットワークについて,これまでの成果の改良を進めた.成果は論文1件(他に投稿準備中3件)として結実した.また,当初は目的に含めていなかった「コンテンツ複製の最適配置方式」についても,効率的な方式を考案することに成功し,さっそく論文3件(他に投稿準備中1件)として結実した.(3)アクセス自動誘導方式の改良拡張:クライアントからのアクセスを適切なホストに自動的に誘導する簡便かつ効率的なシステムをすでに実用化しているので,本CDNへの適用を進めた.成果は論文1件(他に投稿中2件)として結実した.(4)実験の下地固め:特に日食オンライン中継プロジェクト「LIVE! ECLIPSE」に参加し,第1に,サーバ負荷変動について極めて貴重な実測詳細データを得ることができ,今後の研究に資するべく子細な分析を進めている.第2に,アクセス自動誘導方式の効果を実地に検証した.実験拠点の協力機関と期待以上に緊密な連携を進めることができ,旅費が当初の予定をかなり上回ったが,予想を大きく上回る成果が得られた.
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Research Products
(8 results)