2006 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット負荷変動に動的に追従する適応型コンテンツ配信ネットワークの研究
Project/Area Number |
17300012
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
吉田 紀彦 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00182775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川 俊彦 九州産業大学, 情報科学部, 助教授 (60301347)
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Keywords | インターネット高速化 / コンテンツ配信ネットワーク / ピアツーピアネットワーク |
Research Abstract |
インターネットの負荷変動に動的に適応し,最適な情報共有配信に向けてトポロジーを自律的に再構成するコンテンツ配信ネットワーク(CDN)の実現に向け,本年度は3年計画の2年目であり,前年度の成果である各要素技術の深化改良とシステム統合化,およびより詳細な実験評価に焦点をあてて,以下のような研究成果をあげた.(1)自律的ネットワーク遷移方式について,これまでクライアントサーバ方式とオーバーレイネットワーク方式の切替えのみに留まっていたのを,負荷変動に応じたオーバーレイネットワークの動的な拡大縮小と再構成の方式を考案して設計し,シミュレーション実験で効果を確認した.成果は論文3件(他に投稿準備中1件)として結実した.(2)密接に関連するP2Pネットワークおよびアドホックネットワークについて,トポロジーの最適化方式,コンテンツ複製の最適配置方式,効率的な信頼性確保方式の研究を進め,成果は論文3件(他に投稿準備中3件)として結実した.(3)研究室内の小規模環境で分散ネットワーク実験システムを構築し,単なるシミュレーションに留まらないより詳細な実験評価を行った.結果は論文投稿準備中1件である.(4)インターネット日食オンライン中継プロジェクト「LIVE! ECLIPSE」に参加して入手できた,サーバ負荷変動の極めて貴重な実測詳細データ複数件について子細かつ厳密な分析を遂行し,DNSサーバ負荷変動との関連性など,これまでにない重要な知見を得た.アクセス自動誘導方式の抜本的な改良に繋がりえるので,それに向けた考察検討を進めている.実験システム作成に係わる研究補助の「謝金等」,および成果発表に係わる学会参加費を含む「その他」が当初の予定を上回ったが,その寄与もあって,以上のように,予想を越える複数の新たな成果が得られた.
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Research Products
(6 results)