2006 Fiscal Year Annual Research Report
アドホックネットワークの実用化に向けた省電力通信プロトコルの研究
Project/Area Number |
17300020
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中野 浩嗣 広島大学, 大学院工学研究科, 教授 (30281075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角川 裕次 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (80253110)
藤田 聡 広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40228995)
伊藤 靖朗 広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (40397964)
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Keywords | 無線ネットワーク / 通信プロトコル / 省電力 |
Research Abstract |
アドホックネットワークは,基地局をもたない無線ネットワークであり,各携帯端末は無線により直接通信を行なう.離れていて直接通信が行なえない場合は,他の携帯端末を中継として用いるマルチホップ通信により,遠距離の通信を実現する.アドホックネットワークは,震災などで基地局が破壊された状況や,基地局のない僻地で臨時的な通信サービスを提供することを想定したネットワークである.現在のところ,実用化はされていないが,救助活動時などにおける情報伝達を実現するものとして注目されている.本研究の目的は、アドホックネットワークの実用化である。本年度は,無線ネットワークによるアドホックネットワークのシミュレータであるQualNetをもちいて指向性のないアンテナと指向性のあるアンテナを用いた場合のシミュレーションを行った.指向性のあるアンテナは同じ電波出力でもより遠くまで通信を行うことができる.また,電波の送出方向が制限されるため,干渉が起きる可能性が少ない.ただし,かくれ端末問題やさらし端末問題が,無指向性の場合とどうように起き,それを効率よく解決するのが困難であった.本年度は,その問題に対して解決方法の提案を行い,シミュレータにより性能と効率を評価した.また、関連する研究として,アドホックネットワークやセンサーネットワークでのルーティングプロトコルや,自己安定アルゴリズムの開発を行い理論的な評価を行った.
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