2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体の薬物代謝酵素を利用した、デバイスアレイ型人工嗅覚システムの開発
Project/Area Number |
17300058
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三林 浩二 Tokyo Medical and Dental University, 生体材料工学研究所, 教授 (40307236)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 公雄 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (00211798)
斉藤 浩一 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (00205668)
工藤 寛之 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (70329118)
|
Keywords | 薬物代謝酵素 / 光ファイバプローブ / UV-LED / NADH / アルコールガス / 嗅覚システム |
Research Abstract |
平成19年度においては、光学システムを駆使し、人工嗅覚システム用マイクロデバイスとして光ファイバ式蛍光バイオスニファ(生化学ガスセンサ)の開発を実施した。 本研究では、UV-LED(紫外光-発光ダイオード)光源、小型分光器、バンドパスフィルター、ハイパスフィルター、光ファイバプローブ(Φ:1.6mm)を新規に導入し用いることで、まず代謝酵素の一種である酸化型NAD+依存型脱水素酵素系の酵素反応で生成されるNADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を蛍光検出(励起波長:340nm、蛍光波長:491nm)可能な、小型NADH蛍光計測システムを構築し、酸化型NAD+依存型脱水素酵素であるADH(アルコール脱水素酵素)を用いてアルコール溶液用のNADH蛍光検出式バイオセンサを開発し、さらに本センサをアルコールガス計測へと展開した適用した。その結果、人の嗅覚検出限界そして酒気帯び運転域値レベルを含む濃度範囲で、エタノールガスを高い選択性にて測定することが可能であった。 本システムはシステムが小型であると共に、光ファイバプローブを利用することでアレイ化が可能なマイクロデバイスで、集積化が容易である。さらに、他種の脱水素酵素との組み合せることで、多様な匂い物質計測が可能であることから、各種酵素を固定化した光ファイバプローブをアレイ集積化することで、新規な人工嗅覚システムの構築が可能であり、医療・環境・食品分野での診断や検査での臭気計測などへと利用できるものである。
|
Research Products
(8 results)