2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17300069
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
郷原 一寿 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (40153746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 努 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70356575)
永山 昌史 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (70374585)
塩谷 浩之 室蘭工業大学, 工学部情報工学科, 助教授 (90271642)
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Keywords | 非線形ダイナミクス / フラクタル / 階層性 / 培養ニュートン / 多電極システム |
Research Abstract |
培養細胞の長期間ネットワークダイナミクス計測基盤技術を集中的に整備した。主な項目は下記の3点である。 1.長期培養法 64極多電極シャーレ上で神経細胞の培養を1ヶ月以上安定に行える実験系の確立を目指し、培養条件の洗い出しを行った。親水化・接着因子などの基板に対する表面処理方法、細胞密度・培養液種類などの長期培養に必要な条件、培養液・CO2の供給法、温度・湿度の制御方法などに対して詳細な検討を行った。 2.多電極インパルス計測 多電極上でインパルス発火の時間変化を長期間に渡って計測するためのハードウェア・ソフトウェアの作成を行った。培養液を還流しながらインパルス計測を行うためにはノイズ除去が必要であり、そのための方法を新たに考案した。また、ノイズとインパルスを区別する手法、閾値処理、ラスタースキャンも独自に開発し、大量データの処理・解析手法の検討を行った。 3.Time-Lapse計測 ニューロン間の結合をモニター・するために光学顕微鏡によるビデオ記録(Time-Laps)装置を付加した。さらに、培養初期では顕微鏡によって照射される光が培養に影響を与えている可能性が判明したため、メカニカルシャッターを導入した。 これらによって、結合が全く無い状態から、発達期、成熟期に渡って、外部信号を入力してニューラルネットワーク上でのインパルスの時間的・空間的ダイナミクスの計測を同時に長期間可能とするシステムを構築した。このシステムを用いた実験を行い、得られたデータに対して考察を行った結果、新たな知見を得るとともに、複数の研究上の課題を明らかにすることが出来た。
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Research Products
(6 results)