2007 Fiscal Year Annual Research Report
企業活動支援メカニズムとしての公共図書館ビジネス支援サービスの効果
Project/Area Number |
17300083
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田村 俊作 Keio University, 文学部, 教授 (70129534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 眞木子 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90333541)
齋藤 泰則 明治大学, 文学部, 准教授 (80248640)
越塚 美加 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (70270444)
河西 由美子 玉川大学, 通信教育部, 助教 (10365869)
松林 麻実子 筑波大学, 図書館情報メディア研究科, 講師 (10359581)
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Keywords | 公共図書館 / ビジネス支援サービス / サービス効果 |
Research Abstract |
本研究は、地域における公共図館の新たな役割を担うサービスとして注目されつつあるビジネス支援サービスについて、その市民および企業活動に及ぼす効果に着目し、効果的なビジネス支援サービスのあり方を探ることを目的とする。ビジネス支援サービスにおいて公共図書館がサービス対象とするのは個人であり、企業活動自体に対してではない。そのため、サービスが企業活動に対して及ぼす影響は間接的となり、その効果を知ることは難しい。本研究では、この効果の問題を、公共図書館という開放系の公的情報支援メカニズムが、個人の情報世界を媒介として、企業という社会組織に影響を及ぼす、という理論的枠組みの下でとらえ、(1)情報提供機関や相談サービスのような公的情報支援メカニズムが、開放系知識共有メカニズムの一つとして、さまざまな社会領域において果たしうる役割に関する理論的知見を得ることと、(2)ビジネス支援サービスにこの理論的知見を適用し、実態調査を踏まえて、サービスが利用者およびその所属する企業活動に対して及ぼす効果を明らかにする、という2点を課題とする。最終年度である本年度は、前年度に実施した図書館調査を継続し、終えたほか、若干の補足調査を行い、また、シンポジウムと報告書により成果をとりまとめた。調査の結果、利用者については、そのときどきのサービスに対する満足とは別に、サービス利用経験、利用経験によって形成されるサービスイメージ、および代替情報収集手段という3要因が、相互作用を経て当該サービスに対する利用者の効果の評価に影響を及ぼしていることが示唆された。一方、こうして経験されるサービスの価値の共有については、図書館における5つのレベルの活動が有効であることを見出した。
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Research Products
(3 results)