2008 Fiscal Year Annual Research Report
樹状突起膜と細胞外電場の相互作用による神経情報処理の実験的解明と数理モデル構築
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17300096
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
宮川 博義 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 生命科学部, 教授 (90166124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 雅司 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (30339098)
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Keywords | 細胞外電場 / 電位イメージング / 電位非依存性イオンチャネル / EPSP / 数理モデル / ケーブル方程式 / シミュレーション |
Research Abstract |
細胞外電場を負荷した際の電位応答を海馬スライス標本に高速膜電位イメージング法、及びホールセル記録法を用いて解析する実験的研究と、数理モデルによる解析を行った。 1)前年度の重要な研究成果の一つとして、Znイオンが電場に対する応答を大きく変化させることを見出した。この発見を元に、電場応答の決定にリークチャネルが関与している可能性を検討した。その結果、Znイオンはチャネルに作用しているのではないことが判明した。2)温度等によっても応答が著明に変化することからTRPチャネルの亜種が関与している可能性を検討したが、結論に至っていない。3)前年度までの研究により単純化したケーブルモデルに対するケーブル方程式の解を、モデル計算およびグリーン関数法を用いて求めることが可能となっていた。この方法を用いてAC細胞外電位に対する応答を検討したところ、ケーブルの一端にリーク抵抗があると、その一端において周波数選好性のみられることが判明した。また、リーク抵抗の存在によって、反対の端における電位変化の振幅が増大することを見出した。この成果は論文として登稿中である。4)電場に対する電位応答を実験的に観察した結果を、従来は樹状突起先端部の低い膜抵抗によって解釈してきた。しかしながら、先端部の分岐した形態も応答の決定に寄与している可能性が考えられる。この可能性を検討するために単純な分岐モデルによるモデル計算を行った。その結果、形態によっても解釈が可能であることを示す結果を得た。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Mathematical analysis on dynamical behavior of acylinderical cable induced by extracellular electrical field H2009
Author(s)
Monai, H., Omori, T., Okada, M., Inoue, M., Miyakawa, H., & Aonishi, T.
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Journal Title
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[Presentation] Mathematical analysis on dynamical behavior of acylinderical cable induced by extracellular electricalfield.2008
Author(s)
Monai, H., Aonishi, T., Omori, T., Inoue, M., Okada, M., & Miyakawa, H.
Organizer
Neuroscience 2008
Place of Presentation
Washington, DC.
Year and Date
20081100
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[Presentation] Intracellular Ca2+ elevation accompanying NMDA receptor-mediated piateau potential in hippocampal CAl Pyramidal neurons.2008
Author(s)
Kodama, S., Watanabe, S., Suzuki, T., Izumi, T., Baba, H., Inoue, M., & Miyakawa, H.
Organizer
Neuroscience 2008
Place of Presentation
Washington, DC.
Year and Date
20081100
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