2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17300104
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山口 瞬 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70304087)
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Keywords | 神経科学 |
Research Abstract |
脳の持つ多くの機能では、神経細胞における遺伝子の発現調節が重要な役割を担っている。この様な分子レベルの変化を、リアルタイムに検出することができれば、脳機能のメカニズムを解明する上で、多大な成果をもたらし得る。本研究では、研究代表者が既に成功している、概日リズム関連の遺伝子のみならず、記憶・学習と密接に関係した遺伝子の発現変化を、遺伝子工学的手法を駆使して可視化することを目指した。 c-fos,Arc,Zif268など、概日リズムや記憶・学習と関係して誘導されることが知られている遺伝子のプロモーターを単離し、それらにルシフェラーゼのcDNAをつないだコンストラクトを作成した。さらにそのコンストラクトを用いてトランスジェニックマウスを作成した。C-fos遺伝子のプロモーターを用いたトランスジェニックマウスでは、本来のC-fos遺伝子のmRNAと同様に、光刺激によって視交叉上核(概日リズムの中枢)にレポーター(ルシフェラーゼ)のmRNAが誘導されることを明らかにし、このトランスジェニックマウスが発光による遺伝子モニタリングに有用であることを示した。 さらに、c-fos,Arc,Zif268などのプロモーターと、さまざまに改良した短時間半減期型の蛍光蛋白のcDNAを組み合わせたコンストラクトを作成した。これらのコンストラクトを分散培養した神経細胞に遺伝子導入し、シグナル強度が強く、なおかつ遺伝子発現の変化に対応して、ダイナミックに変化するものを選び出した。
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Research Products
(1 results)