2005 Fiscal Year Annual Research Report
マルチアーム型PEG-ポリ乳酸共重合体の分解性ソフトバイオマテリアルとしての応用
Project/Area Number |
17300163
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大内 辰郎 関西大学, 工学部, 教授 (60067650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大矢 裕一 関西大学, 工学部, 助教授 (10213886)
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Keywords | ポリ乳酸 / マルチアーム / ポリエチレングリコール / 分岐ブロック共重合体 / 力学物性 / 生分解性 / 吸水性 / ソフト医用材料 |
Research Abstract |
外科的手術の後一定期間癒着を防ぎ、その後分解・吸収され消失する優れた癒着防止剤の開発が切望されている。また、軟組織に適合し優れた組織再生の足場となる分解吸収性材料の開発が求められている。柔軟性などの力学的特性を有し,軟組織適合性を有する新規な生分解性ソフトバイオマテリアルを開発することを最終目的として,平成17年度においては,8本の分岐構造を持つマルチアーム型ポリエチレングリコール(PEG)とポリ乳酸(PLA)をハイブリッド化した8arms PEGとPLLAから成る両親媒性の星型ブロック共重合体(8arms PEG-b-PLLA)を新たに合成し,クロロホルム溶液からキャスト法によりフィルムを調製し,直鎖2arms PEG-b-PLLAフィルムをコントロールとして,その結晶化度,吸水性,分解性,力学的物性および表面の濡れ性を評価した。DSC測定を行った結果,直鎖型2arms PEG-b-PLLAフィルムに比べて分岐型8arms PEG-b-PLLAフィルムのTg,PLLAセグメントのTmおよび結晶化度は効果的に低下し,PEG含有率の大きい8arms PEG-b-PLLAフィルムは結晶性を示さないことも分かった。この結晶化度の低下により,高吸収性と分解促進が達成された。また引っ張り強度試験を行って応力-歪曲線を求めたところ,両親媒性のマルチアーム型8arms PEG-b-PLLAフィルムは柔軟性と粘り強さを併せ持つ素材であるという知見を得た。今回合成した両親媒性の星型8arms PEG-b-PLLAフィルムは高い水濡れ性を示し,分解吸収型の細胞非接着性ソフトバイオマテリアルとして興味深い素材であるということができる。
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Research Products
(2 results)