2005 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブバイオセンサーを用いた高感度血液検査システムの創製
Project/Area Number |
17300167
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石井 睦 Hokkaido University, 創成科学共同研究機構, 学術研究員(特任助教授) (20232225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 晴治 北海道大学, 創成科学共同研究機構, 学術研究員 (80374726)
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Keywords | 感染症 / ウイルス / ナノチューブ・フラーレン / 電子デバイス・機器 / 危機管理 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(Carbon Nanotubes;CNT)の電気特性を利用した超高感度検出技術と、固体表面修飾技術並びにバイオテクノロジーの融合により、迅速・高感度に測定できる分子間相互作用検出装置を創製し、その応用展開としてヒト血液検査システム、特に感染症原因ウイルス検出システムを構築することを目的とした。 CNT-バイオセンサ素子の作製に関しては、CNTの気相成長法ならびに自己組織化膜を介したCNT固定化法により、センサ素子として機能する基板の作製に成功した。現在、歩留りおよび素子個々の均一性の向上について検討している。 組換え抗B型肝炎ウイルス抗体を調製するために、当該抗体産生ハイブリドーマ(HS4108)の抗体遺伝子解析を行った。抗体取得用混合プライマーを2セット用いてRT-PCR法を行ったが、当該抗体遺伝子cDNAは得られなかった。研究代表者は最近、二価性架橋試薬によるセンサ素子への抗体固定化法を用いても、超高感度・高精度に抗原抗体反応を検出できることを確認した。そこで、今後は二価性架橋試薬による抗B型肝炎ウイルス単クローン抗体の固定化による検出を試みる。また、基板に抗体を固定化するためのアダプタータンパク質を作製した。本アダプタータンパク質は、IgGのFc領域に親和性を有する黄色ぶどう球菌のプロテインAおよび連鎖球菌プロテインGの部分構造ならびにカルボキシル末端にタンデムなヒスチジンタグを有し、NTA-Niおよび多種の免疫動物IgGに高い親和性をもつことを確認した。現在、架橋試薬とあわせ、当該アダプタータンパク質による抗体固定化法を用い、B型肝炎ウイルスの超高感度検出の可能性を精査している。
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Research Products
(5 results)