2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管障害後の麻痺に対する両側連続磁気刺激法の開発
Project/Area Number |
17300179
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
生駒 一憲 北海道大学, 北海道大学病院, 教授 (70202918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中馬 孝容 北海道大学, 北海道大学病院, 助手 (70281805)
竹内 直行 北海道大学, 北海道大学病院, 医員 (10374498)
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Keywords | リハビリテーション / 神経科学 / 脳神経疾患 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
連続経頭蓋磁気刺激(repetitive transcranial magnetic stimulation : rTMS)は大脳皮質を経頭蓋的に安全に刺激することが可能である.我々はrTMSを応用し健側運動野に低頻度連続経頭蓋磁気刺激を行ない脳血管障害後の運動麻痺を改善する方法を開発した.この治療法は脳血管障害後のリハビリテーションにとって非常に有益であり,脳血管障害後の健側運動野の役割に示唆を与える画期的な研究で世界中にて注目を集めている.健側運動野をrTMSにより抑制しても,麻痺側機能が悪化せず改善を認めたことから,健側運動野は慢性期脳血管障害患者の麻痺側手指機能にとって改善に働くのではなく,脳梁抑制を介し麻痺側手指機能を抑制していたと事を裏付ける.さらにこの治療を発展させ,患側運動野に高頻度磁気刺激を付加する両側連続磁気刺激を行いデータの解析中であり,さらに効果の高い治療法開発に期待がもたれる. 単発の磁気刺激を用い,一過性に刺激部位の機能を低下させることによる一種のVirtual lesionを行い,脳血管障害後の運動回復メカニズムを検討した.機能障害の強い患者は障害側運動前野が麻痺側運動機能の回復に関与し,皮質内抑制と反応時間延長を比較する事によって障害側運動前野においては脱抑制を認めていることを証明した.障害側運動前野に再構築が起きた症例は上腕機能と比べ手指機能は不良であり,運動麻痺からの回復に解離を認めた.運動野において手指と上腕の支配領域は重なりを認め,可塑性により支配領域の変化が生ずる.脱抑制により一次運動野以外に再構築が強く起こった症例は上腕機能の改善が強く起こり手指機能改善は相対的に少ないと考えられた.脳血管障害において一次運動野以外の再構築は,真の回復には至らないことが示唆される.
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Research Products
(2 results)