2005 Fiscal Year Annual Research Report
予知・牽引機能によりメンタルイメージ生成を支援する指先誘導マニピュレータ
Project/Area Number |
17300184
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
野村 由司彦 三重大学, 工学部, 教授 (00228371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 典彦 三重大学, 工学部, 助教授 (70185859)
松井 博和 三重大学, 工学部, 助手 (10303752)
杉浦 徳宏 三重大学, 総合情報処理センター, 助手 (50335147)
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Keywords | 福祉工学 / 視覚代替 / 図形認知 / メンタルイメージ / マニピュレータ / 指先誘導 / 予知 / 牽引 |
Research Abstract |
4自由度運動覚ディスプレイの開発と性能評価 4自由度運動覚ディスプレイを開発した.その4自由度は,パラレルリンクマニピュレータの2自由度,同パラレルリンクマニピュレータの先端に取付けた上下運動アクチュエータの1自由度,さらに上下運動アクチュエータの上下運動部に取付けた回転型アクチュエータの1自由度から成る.従来型はパラレルリンクマニピュレータの2自由度と回転型アクチュエータの1自由度のみであり,平面的な一筆書き図形の呈示に限られていた.これに対して,今回開発した拡張型は,凹凸線図形を提示でき,これにより一筆書きのみならず多筆図形も呈示できる.さらには,音声呈示も併用することにより,図形の筆順や交わりなどの属性情報も呈示できる.これらの複合的機能を統合し,より効果的にメンタルイメージ生成を支援することができる.このマニピュレータを使用してレリーフのような,凹凸状の3次元物体の表現も期待される.さらに,音声誘導の機能も付加した.様々な実験の結果,以下の知見が求められた. ・メンタルレリーフとして図形を提示する際に必要な手先上下量及び速度は,実験により5mm以上の上下移動量,速度1.0cm/s以上であれば確実に認識できる ・絶対回転角度知覚,および相対回転角度知覚の実験の結果,呈示図形は45度単位の角度をもつ線分の組み合わせであれば,ほぼ認識できることがわかった. ・予備実験の結果に基づいて,水平,垂直,±45度の4本の線分を組み合わせた図形を取り上げて,指先誘導マニピュレータとレーズライタとで認識性能比較実験を目隠しした晴眼者に対して行った.その結果,指先誘導マニピュレータの認識時間は110秒であるのに対して,レーズライタの認識時間は約220秒であり,比べて良好な結果が得られた.
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