2006 Fiscal Year Annual Research Report
微弱近赤外光を用いた、健康指標としての臓器表面の血流変化に関する研究
Project/Area Number |
17300188
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Research Institution | KAWASAKI UNIVERSITY OF MEDICAL WELFARE |
Principal Investigator |
太田 茂 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 教授 (10233123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩村 吉晃 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (20057508)
仲本 博 川崎医科大学, 医学部, 助手 (10299183)
品川 佳満 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助手 (30347702)
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Keywords | 近赤外光 / ヘモグロビン / 血流変化 / 長期傾向 / 健康指標 |
Research Abstract |
本研究の目的は,身体の特定部位(例えば脳や門脈)における血液量の時間的変化(以下,血流変化という)を非侵襲的に計測し身体状況との関連性を評価解析することで,被験者の健康状態を推定しうる健康指標を安全かつ簡便に得ようという構想の有用性を見極めることである. 上記の目的を達成するため,昨年度は,血中のヘモグロビンの量に応じて吸収度が変化する近赤外光の特性を利用した血流計を試作し,身体特定部位の血流変化を連続的に計測して,その傾向を個人の健康状態に関わる特性パタンとしてみなして解析した.この発想は,独居高齢者の宅内行動パタンといえども長期的に見れば健康状態の判定に役立つ情報を含むという我々の経験則に基づくもので,体内各部の血流変化の長期傾向には有益な情報が多く含まれていると確信している. 本年度は,上記の光血流計や計測結果解析用ソフトを用いて得た結果を健康指標として利用する第一歩として,下記の作業を実施した. (1)標準的計測方式の確立 計測結果の相互比較を可能にするため,計測方法および身体部位の標準化を図った. (2)前頭葉における血流変化の観測 計算,音読,映像鑑賞,手技,楽器演奏等における前頭前野の血流変化を計測し解析した. (3)門脈近傍における血流変化の観測 摂食後の門脈における血流変化を連続的に計測し解析した. (4)血流量/血流速と近赤外光吸収量の相互関係に関する研究 ラットの新鮮血を用いた人工的な血流回路において血流量/血流速をステップ状に変化させ,その場合の近赤外光の減衰率の変化からヘモグロビンの光学特性を解析した.
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Research Products
(2 results)