2006 Fiscal Year Annual Research Report
筋不動化に伴う筋機能低下の予防を目的とした運動処方および栄養処方の開発
Project/Area Number |
17300221
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
浜岡 隆文 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (70266518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝村 俊仁 東京医科大学, 医学部, 教授 (80214352)
村瀬 訓生 東京医科大学, 医学部, 講師 (10317894)
長田 卓也 東京医科大学, 医学部, 講師 (60297281)
木目 良太郎 東京医科大学, 医学部, 助手 (90366120)
江崎 和希 東京医科大学, 医学部, 研究員 (90375478)
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Keywords | 筋不動化 / 筋有酸素能 / アミノ酸投与 / 筋力トレーニング / 持久トレーニング |
Research Abstract |
目的 筋不動化に対する3週間の分岐鎖アミノ酸(BCAA)投与の効果について検証することを目的とした。 方法 健常成人男性8名を対象として21日間のギプス固定実験を行った。被検者のうち6名は,サプリメント(分岐鎖アミノ酸100mg/kg/日)をギプス固定中21日間服用した状態で,ギブス固定期間中に持久および筋力トレーニングを行った(BCAA群)。また,他の6名については,ギブス固定中にブラセボ服用(2名)+持久および筋力トレーニングを行った(PLCB群)。運動トレーニングについては週1回行うこととし,筋力の維持のためには最大随意収縮力(MVC)の70%強度の筋力発揮を2秒間、計10回、持久力維持のための運動は30%MVC、1秒に1回のグリップ運動を疲労困憊まで実施した。測定指標として,サプリメント(プラセボ)投与前および1時間後の静脈血中BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)濃度、MVC,前腕最大周囲径、30%MVC強度の1秒に1回の頻度での動的グリッブ運動の持続時間(持久バフォーマンス)をギブス固定前後において測定した。また、運動後酸素消費量回復時定数(Tc_<VO2mus>)を算出することにより、筋有酸素能を評価した。 結果 BCAA(100mg/kg/day)投与1時間後には,血中BCAA濃度は固定前には空腹安静時の約2倍,3週間連続投与後には固定前空腹安静時の約2.4倍に増加した。週1回の筋力および持久トレーニングにBCAA投与を付加しても,固定による筋力低下は抑制できず、持久能力への効果も確認できなかった。筋有酸素は、PLCB群において固定前111.4+/-50.6秒,固定後139.5+/-60.0秒(p=0.090),BCAA群において固定前137.9+/-11.1秒,固定後135.8+/-18.2秒であった。 結論 筋不動化に対する3週間のBCAA投与の効果を検証するために,ギブス固定の開始前と固定3週間後に,筋の形態および機能測定を行った。その結果,BCAA投与は前腕周囲径と持久バフォーマンスには影響を及ぼさなかった。また,3週間の固定による筋力の低下を抑制できなかったが,筋有酸素能低下の抑制傾向が見られた。
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Research Products
(6 results)