2005 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病の予防に対する運動の効果を予測するバイオマーカーの探索
Project/Area Number |
17300222
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
高波 嘉一 東京医科大学, 医学部, 講師 (40206777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下光 輝一 東京医科大学, 医学部, 教授 (90206243)
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (00305575)
吉川 敏一 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90158410)
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Keywords | 生活習慣病 / 運動トレーニング / バイオマーカー / 内臓脂肪 / 動脈スティフネス / 酸化ストレス / 血液流動性 |
Research Abstract |
本研究課題の予備調査を実施した。和歌山健康センターにて健康づくり教室に参加し、3ヶ月間の運動トレーニングを実施した男女30名を対象とし、われわれが今後評価に用いる予定の指標の妥当性について検討した。従来よりわれわれが用いている糖代謝や脂質代謝の指標となる血液生化学検査項目や安静時上腕-足首脈波伝播速度に加え、血液流動性検査、アディポサイトカイン、炎症関連項目、酸化ストレス・抗酸化マーカーや、新たに開発中の運動負荷脈波検査を実施し、運動トレーニングの効果を評価する上での有用性を検証した。この結果、まず血液流動性検査において、従来の抗凝固剤入り血液を用いて従来通りに測定すると測定不能になるケースがいくつか認められ、この点に関し基礎検討を加える必要性が出てきたので、適切な抗凝固剤の種類やマイクロアレイに関する検討を実施した。この検討は平成18年度も継続して実施する予定である。運動負荷脈波検査については、負荷前に対する変化度で評価すると何らかの指標になる可能性が考えられたので、この指標が何を示すか、詳細な検討をすべく解析中である。また内臓脂肪面積が100cm2以上の内臓脂肪型肥満の人で、特に運動トレーニングによる安静時上腕-足首脈波伝播速度が改善することが示され、さらに内臓脂肪面積の減少度と動脈スティフネスの改善が相関することが示唆されたので、このメカニズムについて詳細に明らかにすべく、特に炎症関連サイトカインや酸化ストレス・抗酸化マーカーとの関連を中心に詳細に検討を進めた。その結果、酸化ストレスの関与が推察された。また当初の計画に追加して、自律神経機能を評価する指標として、心拍変動の測定を検討した。血漿タンパクプロテオーム解析用のサンプルは凍結保存してあり、今後順次測定に供する予定である。
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