2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規動脈硬化遺伝子を応用した健康科学推進のための基礎的および臨床的研究
Project/Area Number |
17300225
|
Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
福尾 惠介 Mukogawa Women's University, 生活環境学部, 教授 (40156758)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 瑠美 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助手 (60399136)
安田 修 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00372615)
|
Keywords | 老化 / ミトコンドリア / アポトーシス / 動脈硬化 / 血管平滑筋細胞 |
Research Abstract |
アポトーシス誘導シグナルである癌抑制遺伝子p53は、細胞老化を誘導することが報告され、アポトーシス誘導機構と老化機構との関係が注目される。われわれは、アポトーシス誘導シグナルであるapoptosissignal regulating-kinase 1(ASK1)が高血糖による内皮細胞の老化誘導に関与することを明らかにした。この結果は、糖尿病などの生活習慣病によって老化が促進されるメカニズムにアポトーシス誘導機構が関与する可能性を示じている。一方、最近、Apop-1遺伝子を導入すると血管平滑筋細胞に細胞老化が誘導されることを明らかにしている。現在、このメカニズムを解析中であるが、この結果は、Apop-1がアポトーシス誘導シグナルと細胞老化シグナルの両方のシグナルに関与するとともに、生活習慣病による老化の誘導機構に関与するシグナルである可能性を示している。さらに、その後の検討から、Apop-1遺伝子が血管だけでなく、心臓、筋肉、肝臓、脳などほとんど全ての臓器に発現すること、また、この遺伝子がコードするタンパク質がミトコンドリアに発現することが明らかになっている。すなわち、Apop-1は、ミトコンドリアが関与する老化機構において重要な役割を果たす可能性があると考えられる。今後、Apop-1による細胞老化機構とミトコンドリア機能との関係を詳細に解析することによって、これらの点を明らかにする予定である。
|
Research Products
(8 results)