Research Abstract |
本研究は,被服構成学における次世代のパターンメーキング教育として,アパレルCAD教育のためのeラーニングシステムを開発することを目的とする.eラーニングシステムは,これまでに開発したアパレルCAD教育カリキュラム,授業用テキスト,短時間で各自のパターンが作成できる自動作図機能に基づいている.本年度は、特にeラーニングシステムの開発,およびそれぞれの評価にポイントをおいた. eラーニングのカリキュラムの特徴は,1.CADの基礎科目の内容を基にして,パターンメーキング,グレーディング,マーキング等の教育内容を網羅し,その理論と技能を指導できる.2,デザイン画を忠実にパターンに再現できる能力を育成するために,デザイン画の把握,パターンと人体との関係,作図の知識・技能について指導できるようにする.3.履修者のレベルに合わせた,レベル別プログラムを作成する,初心者をベースにし,中級者,上級者に対応する実習内容を設ける.eラーニングのためのカリキュラムとして,本プログラムは学習者のニーズに合わせた教育が可能である. 特に,パターンナー養成までを視野に入れ,パターンナーとして必要であるデザイン画の把握や人体とパターンの関わりについて,空間構成能力育成教材を用いて解説した.また,パターンの基礎的な引き方等は,自動作図機能やCAD教育用テキストを参照できるようにした. ユーザ評価は,eラーニングの使用の前後に行った確認テスト,およびアンケート,である,さらに,専門家の評価としてアンケートとインタビュー調査も行った.その結果,事前と事後に行った確認テストにより,本eラーニングシステムおよび空間構成能力育成教材について学習上の効果が概ね確認できた.また,アンケートでは,全体的に評価が良好であった.特に,本システムの工夫した点である自動作図機能や,空間構成能力を育成する部分について良い評価が得られた.
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