2007 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア教材を用いた英語リズム学習過程における脳内変化と学習ロボットの開発
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17300270
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
夏目 季代久 Kyushu Institute of Technology, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (30231492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 秀子 九州女子大学, 人間科学部, 准教授 (20309735)
古川 徹生 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (50219101)
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Keywords | θ波 / 英語リズム学習 / マルチメディア / 学習用ロボット / 教育工学 |
Research Abstract |
本研究では、英語リズムの被学習者の脳波に応じてオーダーメーイド学習が可能な学習ロボットを開発する事を最終目的とする。この英語学習ロボットは、学習時に変化する指標となる被学習者の脳波を用いて、英語リズムパターン学習に関する良好な学習環境、学習プログラムの構築、及び学習教材を提供するロボットである。 (I)英語リズムパターン学習状態の検出 昨年度の脳波実験の結果から、"学習指標脳波"としては、前頭部θ波を用いる。この脳波を検出するために、今年度は、wavelet法、時分割高速フーリエ変換法、MultiTaper法を比べた。この中で時分割高速フーリエ変換法には任意な窓関数が必要となり測定データに最適な窓関数を探すのは困難であった。MultiTaper法は、この欠点を補うものであり、複数の窓関数に関して高速フーリエ変換を行い、スペクトルを求める方法である。しかし、計算に多くの時間がかかったので、wavelet法を採用した。Wavelet法とは、マザーWaveletと呼ばれる関数と時系列データとのテンプレートマツチングを行イスペクトルを計算する方法である。様々な検討を行った結果、θ波を検出するためには、Morlet関数をマザーWaveletに、時間窓600ミリ秒で、θ波周波数範囲(4-8Hz)のwavelet解析を行えば、リアルタイムに解析可能である事を明らかにした。 (II)英語リズムパターン学習ロボット開発システムの開発 A/Dボードから脳波データを入力し、条件によって提供される英語リズム学習教材が切り替わるシステムを開発した。実際に、被学習者のα波を検出して教材が切り替わる事を確認した。このシステムに関して特許申請予定である。 (III)被学習者の"飽き"の検出 英語リズム学習中の切り替わるタイミングとして、被学習者の「飽き」を検出する事を考え、被学習者の「飽き」に対応する脳波を調べた。その結果、被学習者が「飽き」を感じた時、頭部全体で、13-18Hzの中間速波のパワーが減少した。
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Research Products
(7 results)