2005 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレーターを用いた廃棄物ガス化燃焼特性解析と高効率廃棄物熱処理システムの構築
Project/Area Number |
17310044
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
古内 正美 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (70165463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 吉生 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (10152175)
畑 光彦 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (00334756)
坂野 健夫 金沢大学, 自然科学研究科, 研究員 (80397182)
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Keywords | シミュレーター / 重金属類 / 廃棄物熱処理 / 成分分離 / 粒子化 / 滞留時間 / 反応速度 / 燃焼状態 |
Research Abstract |
本研究では,新しい廃棄物熱処理技術の実現に向けて燃焼から排ガス処理まで一連の廃棄物処理プロセスを通した重金属の挙動の把握を目的とする。重金属の状態は,温度,ガス組成,他の共有成分等により変化するため,これを厳密に制御できる小型実験装置(シミュレーター)を試作し,模擬実験を行う。今年度は,基礎的な実験により重金属類粒子化状態のデータ把握を行い,その結果を基にシミュレーター装置の設計・製作を行った。 重金属類粒子化状態を検討するため,小型電気炉により,重金属を含有する模擬廃棄物を熱処理し,発生したダストとガスを温度,流量が制御可能なシミュレーター(単一円管)内に設置されている円盤状のセラミックフィルタに導入し,反応速度の影響を制御できる高温域でのサンプリングを行った。この実験を流量,温度およびろ過材(セラミックフィルタ,石英フィルタ)の位置を変化させて行い,ダストとガスの反応速度を考慮した重金属類の挙動を実験的に検討した結果,ガス状重金属類の粒子化には1秒以内の滞留時間が必要であり,この間の状態変化は指数関数的に進行することが判明した。滞留時間は温度と物質によって異なるため,同じ温度域で粒子化する重金属成分であっても,滞留時間の違いを利用して分離できる可能性がある。また,この状態変化により発生した粒子状物質は液相を多く含み,状態変化に凝縮現象が含まれていることがわかった。 上記の実験および分析の結果を基に,次年度は一連の廃棄物熱処理を模擬する廃棄物熱処理プロセスシミュレーターを設計・製作し,廃棄物熱処理時の排ガス状態調査および重金属成分分離実験を行う。
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