2007 Fiscal Year Annual Research Report
金属酸化物ナノシートから金属酸化物半導体ナノチューブの創製と特性評価
Project/Area Number |
17310074
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
馮 旗 Kagawa University, 工学部, 教授 (80274356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 寛 香川大学, 工学部, 教授 (60112249)
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Keywords | 金属酸化物ナノチューブ / 金属酸化物ナノシート / 剥離反応 / 界面活性剤 / 自己組織化 / 半導体 |
Research Abstract |
本研究は、層状構造を有する金属酸化物や金属水酸化物を剥離処理して、得た金属酸化物や金属水酸化物ナノシートを界面活性剤等と反応させ、MnO_2、ZnO、Nb_2O_5、TiO_2などの金属酸化物半導体ナノチューブの合成、ナノシートからナノチューブへの生成メカニズムの解明および金属酸化物半導体ナノチューブの電子特性、光学特性の解明を目的とする。平成19年度は次の研究を行った。 1、金属酸化物ナノチューブの合成とナノ構造解析 前年度の研究結果を踏まえて、チタン酸ナノシートからチタン酸化物ナノチューブなどのナノ材料の合成法について検討した。層状チタン酸ナノシートを水熱処理して、様々な二酸化チタンナノ結晶を合成することに成功した。層状チタン酸ナノシートから二酸化チタンナノ結晶の生成過程についてナノ構造分析を行い、反応メカニズムを解明した。さらに水酸化ニッケルと有機酸との新規層状化合物の合成に成功した。合成した層状水酸化ニッケル化合物を有機溶媒中での剥離反応により、水酸化ニッケルのナノシートがはじめて得られた。 2、金属酸化物ナノチューブの物性評価 ナノシートから合成したマンガン酸化物、チタン酸化物、金属水酸化物ナノチューブを初めとする一連のナノ材料の半導体特性、光学特性等の評価を行い、ナノ粒子の形状と量子効果と関係を調べ、金属酸化物ナノチューブの形状に由来する特性を調べた。マンガン酸化物ナノチューブやナノファイバーは、n型一次元ナノ半導体の特性を示した。二酸化チタンナノ粒子は、特異的な結晶面を有し、その結晶面は、高い光触媒活性を示した。さらに色素増感電池用色素に対して今までの二酸化チタンの6倍以上の吸着量を示した。この方法で合成した二酸化チタンを用いて色素増感電池を作成し、評価を行い、高いエネルギー変換率を得た。今後、新規太陽エネルギー変換材料として、太陽エネルギー利用への展開が期待される。
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Research Products
(5 results)