2007 Fiscal Year Annual Research Report
ランダム性とファジィ性を含む大規模多目的多重レベルシステムに対する対話型意思決定
Project/Area Number |
17310099
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
坂和 正敏 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (70093507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 浩介 広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00263731)
片桐 英樹 広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40325147)
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Keywords | 多目的システム / 大規模システム / ファジィシステム / 多重レベルシステム / ファジィ計画法 / 確率計画法 / 多目的計画法 / 対話型意思決定 |
Research Abstract |
本年度は,ランダム性とファジィ性を含む大規模多目的多重レベルシステムにおける対話型意思決定手法の開発に関する研究を以下のとおり実施した. (1)二次確率優越の概念た基づくパレート最適解の概念の導入により多目的確率計画問題を変換した多目的期待値リスク最適化問題に対するパレート最適解集合の中から意思決定者の選好に基づく解を導出するために,各目的関数に対する意思決定者の人間としての判断のあいまい性を考慮するためのファジィ目標を導入し,期待効用最大化原則と整合的な満足解を対話的に導出するための対話型ファジィ満足化手法を提案した.さらに,他のリスク指標を用いたモデルや高次の確率優越の概念に基づく考察および多重レベル計画問題への拡張を考察した. (2)確率的ランダム性とファジィ論的曖昧性を同時に考慮したファジィランダム変数係数を含むファジィランダム大規模多目的多重レベル最適化問題を定式化するとともに,レベル集合と確率最大化モデルに基づいて,上位レベルと下位レベルの意思決定者間の協力関係の下で,下位レベルの意思決定者の満足度とのバランスを考慮しつつ対話的に上位レベルの意思決定者の満足解を導出するという対話型意思決定を提案した.さらに,期待値最適化モデルや満足基準最適化モデルを含む他の確率計画モデルに対する考察も試みた. (3)提案した対話型意思決定手法に基づいて対話型ソフトウェアを作成するとともに,数多くの数値例によりその有効性を検証した.
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