2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17310132
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
奥野 洋明 東邦大学, 薬学部, 教授 (20356710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 英治 東邦大学, 薬学部, 講師 (40187753)
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Keywords | アミロイドベータ蛋白 / 会合阻害剤 / 分子認識 / 凝集乖離能 / 水晶発振子マイクロバランス / 培養細胞 |
Research Abstract |
1.アミロイド-β蛋白(Aβ)凝集阻害剤候補化合物の合成 Aβ蛋白認識部位として従来のKLVFTFに加え新たにスチルベンおよびベンゾフラン誘導体を活用することとし、各種誘導体の合成ルートを開拓した。それら化合物とAβ凝集阻害に必要と思われる親水性および静電効果の適切なバランスを有するテール部位を選択し、共有結合させた化合物群を合成した。 2.水晶発振子マイクロバランス(QCM)を用いるAβ凝集阻害剤の簡便評価法 上で得た阻害剤候補化合物の物理化学的性質をQCM法で評価した。反応相にAβ固定化センサーをセットし発振、安定化(10-15 min)後、Aβ溶液を加えセンサー上への凝集を周波数の減少として観測した。さらに上記凝集阻害剤を添加したところ、阻害剤の吸着と見られる周波数減少が見られ、その後周波数増加を観測した。この周波数変化挙動を比較することにより、阻害剤としての一次機能評価を行った。 しかしながらセンサー上にAβを固定化する条件(Aβ濃度、湿潤下コア形成時間、凝集時間および温度等)の検討を行ったが、Aβ蛋白のロットの違いに由来すると思われる問題等のため、その扱いは困難を伴った。同じロット番号のものを確保、用いる方法などの配慮が必要であった。 3.神経芽細胞IMR-32を用いるin vitro評価 次に神経芽細胞IMR-32を用いるAβ共存下のin vitro評価に付した。ここで合成した阻害剤自身には概ね細胞毒性は認められなかった。共存によるAβの毒性軽減とAβ凝集阻害剤としての可能性を示唆する結果を得た。今後より優れた凝集阻害剤開発を目指し鋭意努めたい。なおこれら結果は、複数の原著論文、ならびに、知的財産権の確保と言う形で成果発表した。 さらに、in vivo実験に進むべくトランスジェニックマウスの準備を進めている。
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Research Products
(8 results)