2005 Fiscal Year Annual Research Report
対人援助(心理臨床・ヒューマンケア)の倫理と法、その理論と教育プログラム開発
Project/Area Number |
17320005
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
浜渦 辰二 静岡大学, 人文学部, 教授 (70218527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 純 静岡大学, 人文学部, 教授 (30125679)
田畑 治 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (60025103)
星野 和実 静岡大学, 人文学部, 助教授 (80310613)
藤本 亮 静岡大学, 法務研究科, 助教授 (80300474)
正木 祐史 静岡大学, 人文学部, 助教授 (70339597)
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Keywords | 対人援助 / 倫理 / 法学 / 心理学 / 社会福祉 / 心理臨床 / ヒューマンケア / 大学院教育 |
Research Abstract |
科学研究費補助金基盤研究(B)「対人援助(心理臨床・ヒューマンケア)の倫理と法、その理論と教育プログラム開発」について、平成17年度においては月1回の諸学融合型研究会で対人援助のなかでも、特に心理臨床に焦点をあてて討議を蓄積した。また、各研究分担者が取り組む個別検討課題について、具体的な研究計画を立案し、研究の遂行を推進した。詳細は、次のとおりである。 1.『ケースブック心理臨床の倫理と法』(仮題)の出版計画をたて、著作物の内容、構成、執筆体制を検討した。著作物で扱う事例については、医療、教育、司法、産業、福祉といったさまざまな心理臨床領域からの知見を総合して架空の事例を創作するとともに、事例において想定される倫理的、法的問題については月1回の定例研究会で臨床人間学、生命環境倫理学、法学(刑事法、少年法)、法社会学、家族社会学、精神医学、臨床心理学、生涯発達心理学、社会心理学等の研究者と討論を行った。また、研究分担者の専門外の問題については、学内から法学者(民事法)を招いて助言と指導を受けた。 2.幅広い心理臨床領域の倫理的、法的問題について、より高度な専門的知識と多角的な理解を得るために、本研究分担者でカバー困難な分野領域の研究者および、多様な援助の現場で活動する専門家を招聘して、現場の実態と対応について講義を受ける講演会を開催した。具体的には、司法のボランティアとしての保護司、犯罪被害者支援を行う警察官、少年院で矯正教育にあたる主席統括官、遺伝子診断や生殖医療に携わる心理臨床家を講師とした。 3.日本の心理臨床と、諸外国の心理臨床を比較するために海外視察を行うとともに、学内の関連学会(法と心理学会、生命倫理学会、日本発達心理学会)や関連研修会(日本臨床心理士会主催・被害者支援研修会等)に参加した。海外視察については、次に示す。 1)ドイツ、フランスのホスピスおよび、スピリチュアル・ケアにかかる研修旅行に参加した。 2)カリフォルニア大学ロサンゼルス校において、大学院および大学院修了後の心理臨床教育システムを視察した。 3)シカゴ周辺のスクール・サイコロジストに対して、学校教育臨床に関するインタビューを行った。 4.ITによる本研究課題の研究成果公開を行い、ウエブページを開設して情報発信を行った。ウエブページでは、定例研究会の実績を案内するとともに、関連分野領域の研究者および実践家との情報交流を進めた。 5.静岡大学大学院人文社会科学研究科臨床人間科学専攻の授業「対人認知と相互行為(対人援助の倫理と法)」において、研究分担者で講義およびシンポジウムを行い、大学院生等と対人援助の倫理と法について討議した。
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Research Products
(24 results)