2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17320012
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
湯浅 邦弘 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30182661)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 裕一 東北大学, 大学院環境科学研究科, 教授 (20127476)
福田 哲之 島根大学, 教育学部, 教授 (10208960)
竹田 健二 島根大学, 教育学部, 助教授 (10197303)
菅本 大二 梅花女子大学, 文化表現学部, 助教授 (30299002)
辛 賢 大阪大学, 文学研究科, 講師 (70379220)
|
Keywords | 中国哲学 / 古文字学 / 出土資料 / 郭店楚簡 / 上博楚簡 |
Research Abstract |
『上海博物館蔵戦国楚竹書』第五分冊が刊行されたのを受けて、18年度の研究計画を立案し、その計画に基づいて以下のような実績をあげることができた。 第一は、上博楚簡の釈文・訳注の作成、ならびにその思想的特質の解明である。研究メンバーは日本国内での研究会合を重ね、上博楚簡の解読に努めた。代表者の湯浅邦弘が『三徳』を担当し、分担者の浅野裕一が『君子爲禮』を担当するなど、それぞれが新出資料の釈読に取り組み、その成果を、別紙「研究発表」欄に記載したように、多くの論文として成果発表した。 特に、湯浅は、研究成果を中国語に翻訳し、台湾の万巻楼から『戰國楚簡與秦簡之思想史研究』として刊行した。 第二は、国際学会での研究発表である。我々研究メンバーは、2006年6月に中国の武漢大学で開催された国際学会「新出楚簡國際学術研討會」に招待され、メンバーの中から、湯浅、浅野、福田、竹田の四名が招請に応えて研究発表を行った。発表論文は、現地で刊行された『新出楚簡國際学術研討会会議論文集』に収録されたほか、各メンバーが修訂を加えて論文にまとめ、学術雑誌『中国研究集刊』などに発表した。また、この成果と学会の模様は、『戰国楚簡研究2006』(『中国研究集刊』別冊特集第41号)に詳しく報告した。 第三は、中国湖南省長沙および上海での学術調査である。メンバーの内、湯浅、浅野、福田、竹田の四名が、まず、簡帛研究の拠点である湖南省長沙を訪れ、湖南省博物館、長沙市文物考古研究所、湖南省文物考古研究所などを訪問、現地研究者と学術交流を行った。特に、長沙市文物考古研究所では東牌楼東漢簡牘を、また、湖南省文物考古研究所では里耶秦簡と慈利楚簡を実見することができた。 さらに、上海博物館では、上海博物館蔵戦国楚竹書の今後の刊行予定について博物館の研究者から貴重な情報を得ることができた。その成果については、『戦国楚簡研究2006』(『中国研究集刊』別冊特集第41号)に詳細な報告を掲載した。
|