2007 Fiscal Year Annual Research Report
地方諸藩の能楽資料に基づく、都市と能楽の関係についての総合的研究
Project/Area Number |
17320041
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
山中 玲子 Hosei University, 能楽研究所, 教授 (60240058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 圭造 大阪学院大学, 国際学部, 准教授 (70360253)
伊海 孝充 法政大学, 文学部, 兼任講師 (30409354)
橋本 朝生 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (30091838)
表 きよし 国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (30214224)
西野 春雄 法政大学, 能楽研究所, 教授 (80061216)
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Keywords | 江戸時代 / 能 / 狂言 / 藩 / 猿楽 |
Research Abstract |
本年度の主な研究実績は,以下の通りである。 1引前藩と能楽との関わりの調査:前年度に引き続き,弘前市立図書館蔵『弘前藩庁日記』に見える能楽関連記事を収集した。前年度に終了した『江戸日記』(1218冊)に続き,『御国日記』(3297冊)の調査を続け,本年度計3回,のべ15が江戸初期ら文化年間(1804~17)までの日記を閲覧し,関連記事の複写を行った。複写済み資料は,研究分担者・協力者が順次翻刻をおこなっている。今年度で『弘前藩庁日記』の大部分の調査が終わり,次年度に翻刻を完了する。 2秋田藩と能楽との関わりの調査:前年度に引き続き,秋田県立秋田図書館藏佐竹家文書の調査をおこなった。佐竹藩土の家譜の調査を全て終え,今回は『岡本元朝日記』などの藩士の日言己に調査を拡大した。今年度の調査で能楽関係資料はほぼ綱羅することができ,次年度はこれらを基に,同藩の能楽史の全容を明らかにすることをめざす。 3臼杵藩と能楽との関わりの調査:今年度来欣こに,臼杵藩と能楽との関わりを探るため,臼杵市立図書館で調査を行った。臼杵には寛文から維新までの数百冊で及ぶ『御会所日記』が伝わっており,また藩主稲葉家の家譜『稲葉家譜』にも少なからぬ能関係記事が含まれていることが判明した。今回は寛文から享保年間までの記録を調査し,江戸初期の藩主が下間少進の弟子で,以来,臼杵藩の能は代々金春流であったこと,熊本藩の役者とも交流があったことなどが明らかになった。 4既に収集された資料・記録類の調査に基づく,狂言師大蔵虎明の上演年譜作成:論文化し,『能楽研究』で発表。以上の他,調査の結果,能楽関連の資料が残っていないことの判明した,松本藩の例などもある。
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Research Products
(2 results)