2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17320045
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 洋二郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90134402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 啓二 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70187722)
山田 広昭 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40210471)
工藤 庸子 放送大学, 文化科学研究科, 教授 (30139638)
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Keywords | 第三共和制 / フランス / ロートレアモン / フーリエ / 近代 / アナキズム / 政教分離 / 市民 |
Research Abstract |
本研究は、基盤研究「フランス第二帝政下における都市の変容と文学・芸術」(平成14年度〜平成17年度)の進展を踏まえ、その最終年度に「重複応募の制限の特例」として新規に始められたものである。 1.研究第二年目の本年度も、昨年度に引き続き8月上旬〜中旬に鈴木、8月下旬〜9月上旬に石井が渡仏し、フランス国立図書館、ソルボンヌ大学図書館等で第三共和制に関する資料の調査にあたった。「第三共和制下における19世紀文学の受容とその政治性」を担当する鈴木は、フランス国立図書館で、第三共和制下の政治・文学関係の新聞、雑誌を継続調査し、多くの知見を得ることができた。 2.「第三共和制下における19世紀文学の受容」を担当する石井は、第二帝政下で創作を行なった詩人ロートレアモンの受容について調査を進め、これも多くの成果を得ることができた。石井はさらに、第三共和制下で再評価が進んだ19世紀の思想家、シャルル・フーリエについての研究にも着手し、その成果を一連の論文の形で発表している。 3.「20世紀フランスにおける国家主義と文学」を担当する山田は、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのアナキズムと文学の関係についての研究を進めている。 4.「20世紀フランスにおける宗教性の問題」を担当する工藤は、その成果を著書『宗教vs.国家-フランス<政教分離>と市民の誕生』にまとめ、ひとつの区切りをつけた。今後もさらにこのテーマで研究を継続する予定である。
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