2005 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
17320059
|
|---|
| Research Institution | Keio University |
|---|
Principal Investigator |
氷上 正 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (40228698)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲 万美子 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (50388063)
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
平林 宣和 早稲田大学, 政治経済学術院, 助教授 (40271358)
千田 大介 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (70298107)
山下 一夫 神田外語大学, 外国語学部, 専任講師 (20383383)
|
|---|
| Keywords | 京劇 / 〓子戯 / 皮影戯 / 碗碗腔 / 道情 / 武当山 / 上演データベース / 全民報 |
|---|
| Research Abstract |
本年度においては、今後の研究遂行のための研究基盤確立を目標に、現地調査および各地の収蔵機関訪問調査を通じた資料収集活動を重点的に実施した。
まず、6月上旬および7月下旬に国内研究会合を開催し、今年度の調査方針及び研究計画について策定を行い、これを受け7月から9月にかけて中国における現地調査を実施した。皮影戯・〓子戯に関しては、陝西の大茘碗碗腔老皮影社・安康道情皮影社・漢陰漢劇皮影社・旬陽道情皮影社を訪問し、上演状況の実態調査および文献資料の収集を進めるとともに、湖北省武当山における関連宗教施設の実地調査も行った。また京劇に関しては、北京において資料調査および現地研究者との意見交換を進めた。
10月以降、皮影戯・〓子戯については収集した多数の映像資料の整理複製作業を行うとともに、各分野の担当者による分析作業を進め、上演実態や宗教施設の実地報告をはじめ、テキストの分析や歴史的背景の考察などを行った関連する八件の研究成果を雑誌論文の形式で発表した。また京劇に関しては、従来から構築を進めていた民国時期京劇上演データベースの充実と実用性の向上をはかるため、従来の入力済データの校正加工の作業を行うとともに、新たに『全民報』からのデータ抽出作業を開始した。また、1月に北京の中易中標社等を訪問し、今後のデータベース構築のための打ち合わせを行った。
以上の研究活動によって来年度以降のさらなる研究の深化へ向けた準備を完了するとともに、(1)伝統演劇劇種の実態と変遷、(2)京劇・榔子戯・皮影戯の相互影響関係と上演・受容の実態、(3)地域内および地域間の文化流通ネットワークの具体像と社会経済史的背景、の三点の解明を目的とする本研究の研究基盤を確立し得たと言えよう。
|
Research Products
(8 results)
