2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17320072
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
野田 尚史 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (20144545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 隆 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (00161993)
高山 善行 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (90206897)
岸江 信介 徳島大学, 総合科学部, 教授 (90271460)
尾崎 喜光 国立国語研究所, 開発部門第二領域, 主任研究員 (10204190)
森山 由紀子 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (20197487)
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Keywords | 日本語 / 対人配慮 / 多様性 / 文法形式 / 通時性 / 地域差 / 世代差 / 変異 |
Research Abstract |
本プロジェクトの目的は、日本語の対人配慮表現を、歴史的・地域的・社会的な観点から体系的に把握することである。これまでの合宿で、対人配慮表現という一つのことばのカテゴリーを、共時・通時の両面から整理しようとするとき、古典語の言語資料の有限性がもっとも大ぎな制約になるという認識がグループ内で形成された。 そこで、まずは古典語担当者が制約ある資料の中で、依頼とその受諾、感謝、非難などの対人配慮性が強いコンテクストをリスト化するという作業を優先させた。その作業を受けて、地域的変異研究の担当者が、古典語での分析と対照可能な調査項目を検討し、徳島県を中心としたアンケート調査を実施した。古典語による依頼、感謝、非難などのコンテクストをデータベース化する試みは、それだけで価値が高いものである。また、近代語資料においては、そのデータベースの一通りの完成を見た。一方、徳島県出身者を中心として、1,000名以上を対象に行われたアンケート調査は、現代語のパイロット調査的な意味合いで行われている。このパイロット調査の結果を、古典語研究者との間で共有し、主に調査方法の面から、本調査に向けての調査計画が進行している。 以上のような作業方針が、夏、冬の合宿で策定され、実行されている。また、中古語資料の対人配慮研究の第一人者である藤原浩史氏に講演を依頼し、分担者としての加入してもらうことが決められた。
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Research Products
(6 results)