2006 Fiscal Year Annual Research Report
言語類型論と日英語:音韻、統語、意味、談話における類型論の総合的研究
Project/Area Number |
17320074
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松本 曜 神戸大学, 文学部, 教授 (40245303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪薗 晴夫 神戸大学, 文学部, 教授 (80153328)
西光 義弘 神戸大学, 文学部, 教授 (10031361)
岸本 秀樹 神戸大学, 文学部, 助教授 (10234220)
PARTESHI PRASHAN 神戸大学, 文学部, 講師 (00374984)
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Keywords | 言語類型 / 音節 / モーラ / 語用論 / 移動表現 / 間接発話行為 / 項の階層関係 |
Research Abstract |
意味(松本):空間移動事象の言語表現につい類型論的な研究を行った。7月には国内の諸学者を招いて「言語対照ワークショップ:移動表現の類型論と類型の一貫性」を、9月にはLen Talmyニューヨーク州立大学名誉教授を招いてWorkshop on the Semantics of Motion開き、意見交換を行った。移動表現の類型が、使役移動や視覚移動しては異なるパターンを示すことが、様々な言語で明らかになった。同時にメタファーを含む語彙の意味論についても、類型論的な視点を交えて日本語英語の分析を行った。 音韻(窪園):日本語二型アクセント方言(鹿児島方言、甑島方言、長崎方言)のアクセント調査を行い、そこから得られたデータをもとに、モーラと音節の類型について考察を行った。その結果、モーラと音節は二者択一的な韻律特徴ではなく、「モーラが音節より有標性が高い」、よって「特定言語においてはモーラは音節を前提にして存在する」という仮説が得られた。 談話(西光):直接発話行為がなぜ文のタイプと遂行文の2種類あるのかを解明し、主観性の度合いの違いとしてその区別がなされていることを示した。またさらに考察を進め、対人社会心理学および説得心理学の知見により、ともすればいくつかの中心となる仮説が有機的に統合されていない語用論の現状を是正すべく、語用論の基盤に対する理論的考察をはじめている。 形式文法論(岸本):本年度は,おもに,述語と項の階層関係についての研究を行った.その結果,移動や状態変化などの述語の表す意味の違いによって,同じマーキングを受ける項でも,統語的なステータスが異なってくるという知見が得られた。 機能統語論(Pardeshi):飲食動詞について、アジアの諸言語における用法(文法的用法を含む)を日本語、英語との比較において行い、その普遍性と個別性を明らかにした。
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[Journal Article] Toward a Geotypology of EAT-expressions in Languages of Asia : Visualizing Areal Patterns through WALS2006
Author(s)
Prashant Pardeshi, Peter Hook, Colin P.Masica, Hajar Babai, Shinji Ido, Kaoru Horic, Jambalsuren, Dorjkhand, Joungmin Kim, Kanako Mori, Dileep Chandralal, Omkar N.Koul, Hsin-hsin Liang, Yutaro Murakami, Kingkarn Thepkanjana, Qing-Mei Li, Prasad Vasireddi, Terry Varma.
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Journal Title
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