2008 Fiscal Year Annual Research Report
学術場面での大学生の日本語使用実態の基礎的研究-超級話し言葉コーパスの構築-
Project/Area Number |
17320079
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
富谷 玲子 Kanagawa University, 外国語学部, 准教授 (40386818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 南欧子 神奈川大学, 外国語学部, 助教 (60409878)
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Keywords | コーパス / 学術場面 / 話し言葉 / 協同学習 / スピーチ / アカデミックスキル / 超級日本語教育 / 大学生の話し言葉 |
Research Abstract |
2005年度に学術場面における大学生の話し言葉のデータ収集を行い、その後データの整備と分析を続けてきたが、2008年度には、協同学習(3人による会話)とスピーチ(独話)の音声データの整備をほぼ終え、一部をコーパスとして公開することが可能な段階となった。 また、研究成果については、国内外の日本語教育関連の学会で発表するとともに、2008年度末に「科研報告書」としてまとめ公開した。学術場面における大学生の話し言葉データについては、協同学習(3人による会話)ならびにスピーチ(独話)の書き起こしシステムをそれぞれ完成し、科研報告書に音声データ処理方法と一部の書き起こしサンプルを記載した。 現在、この種の言葉のデータは少ないため、今後、本データは、アカデミックスキル研究、大学生の初年時教育の研究関する基礎資料として活用されうるものである。 2008年度は、これらのデータを用いて、協同学習の中に現れる発話量と時間的経緯との関係、協同学習に見られる非常に長い沈黙とその際の参加者の行動、協同学習における意見の否認や修正が必要な場合に選択される行動のストラテジーなどについても分析を行った。 2008年度の研究の目的および研究実施計画は遂行することができた。また、初年度(2005年)からの目的である大学生の話し言葉コーパスの公開についても、実施可能な段階となった。今後は、超級(上級以上のレベルにおける)日本語教育における会話教育(ディスカッション、プレゼンテーション等)のプログラムの設計を行うこととしたい。
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