2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17320105
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
深谷 克巳 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20063696)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紙屋 敦之 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00194978)
島 善高 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60187424)
堀 新 共立女子大学, 文芸学部, 助教授 (80296524)
若尾 政希 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (80210855)
大森 映子 湘南国際女子短期大学, 国際ビジネス学科, 教授 (60159233)
|
Keywords | 藩世界 / 公儀 / 参勤交代 / 相続 / 官位 / 朝鮮 / 琉球 |
Research Abstract |
研究課題に迫るため、将軍・天皇・大名権威と公儀、宗教的権威と公儀、大名権威と公儀、境界意識・日本国王権威・中国皇帝権威と公儀、法秩序と公儀、政治意識と公儀など、いくつかの小課題を設定し、役割分担した。それに基づき、昨年度に引き続き九州諸藩の調査を行った。2006年8月、2007年2月、3月に、長崎県・佐賀県・福岡県・熊本県・大分県・鹿児島県について調査を行った。具体的には、対馬藩・平戸藩・佐賀藩・柳川藩・久留米藩・人吉藩・臼杵藩・薩摩藩および長崎奉行所の史料調査と関連史跡の現地フィールドワークである。対馬歴史民俗資料館の宗家文庫、平戸市立図書館蔵の藩士家史料、佐賀県立図書館寄託の鍋島家文庫、柳川古文書館の立花家文書、久留米市立図書館の有馬家文書、熊本県立図書館の相良文書、臼杵市図書館の稲葉家文書などの藩庁史料・大名家文書・藩士家文書を中心に、地方史料にも目配りして調査を行い、必要に応じてデジタルカメラにより写真撮影して史料を収集した。同時に、天草・島原一揆の関連で天草の現地フィールドワークを行った。また、東京大学史料編纂所の対馬藩宗家文庫についても調査し、必要に応じて写真撮影を依頼して史料を収集した。 今年度も昨年度に引き続き収集史料の講読を行い、朝鮮と対馬・琉球と薩摩の交易、長崎聞役と長崎奉行所との関係、勅使下向などの通行をめぐる作法、幕藩領主と政治思想の問題、隠れキリシタンの存在の問題、訴訟と法意識の問題、村社会における訴訟と内済などの問題を通じて「藩世界」と公儀との関係について考察を進めている。また、3年間の研究期間で、九州諸藩にわたる参勤交代、大名家の相続手続き、藩主の官位叙任・昇進願書と幕府からの返答、朝鮮通信使の通行儀礼など、種々のデータベースを構築する計画で、今年度は、一部のデータベースについて、具体的なデータ入力を始めた。
|
Research Products
(15 results)