2006 Fiscal Year Annual Research Report
兵庫県加西市・一乗寺の歴史資料(巡礼札)の調査とデータベース化
Project/Area Number |
17320108
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Research Institution | (財)元興寺文化財研究所 |
Principal Investigator |
稲城 信子 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 特任研究員 (50106712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 平明 (財)元興寺文化財研究所, 学芸員 (60261210)
幡鎌 一弘 天理大学, おやさと研究所, 助教授 (50271424)
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Keywords | 西国三十三所寺院 / 巡礼札 / 迫善 / 逆修 / 奉納 / 観音信仰 / 一乗寺 / 代参 |
Research Abstract |
本調査は、西国三十三所巡礼寺院である一乗寺に残されている巡礼札の悉皆調査とそのデーターベース化を目的としている。平成12〜19年度の一乗寺本堂の解体修理に伴い、本堂の天井等にうちつけてあった大量の「巡礼札」もはずされた。本調査は、本堂の解体修理によって可能になったものであり、平成19年度までに調査を終了しなければならず、極めて緊急性のある調査である。17年度に継続して、18年度の調査も実施した。18年度の調査実績は以下の通りである。 1.実地調査は、4回(各2泊3日)を行い、解体修理の作業上、緊急性のある「巡礼札」の調査から実施し、長押から発見された「巡礼札」を調査した。今回の調査した員数は6332点であり、17年度に調査した員数とあわせると、12013点である。加西市史編さん室委員会で調査された平成13年度〜15年度分の員数376点(長押より発見)、5734点(天井より発見)を含むと、総数18000点を超える。 2.今回の現地調査は、法量(縦×横×幅)や形状、虫損等の調査と写真撮影を行っているが、現地で解読を行っていない。写真による解読作業を現在、取り組んでいるが、その進捗状況は遅々としてものである。調査は19年度も継続して行うが、極力解読作業を進めたいとおもっている。 3.今回の調査では、寛永5(1628)・12(1635)・17(1640)年の紀年銘のある「巡礼札」が発見されている。これは一乗寺に残されている「巡礼札」の中でも古いものである。この他に三十三所関係の「巡礼札」のみでなく「太神宮御本宮」の守護札、「六十六部」の札もあった。「札」以外の奉納物として「経典」、「位牌」、「過去帳」や「遺髪」もみられた。
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