2005 Fiscal Year Annual Research Report
中華人民共和国成立前後における「移民都市」上海の性格とその変容に関する総合的研究
Project/Area Number |
17320112
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高綱 博文 日本大学, 通信教育部, 教授 (90154799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小浜 正子 日本大学, 文理学部, 教授 (10304560)
孫 安石 神奈川大学, 外国語学部, 助教授 (30321954)
石川 照子 大妻女子大学, 比較文化学部, 講師 (50316907)
岩間 一弘 千葉商科大学, 商経学部, 専任講師 (10364902)
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Keywords | 上海 / 移民都市 / 都市社会の変動・再編 / 中華人民共和国成立前後 |
Research Abstract |
日本上海史研究会(代表・高綱博文,1990年創立)が取り組んでいる共同研究「中華人民共和国成立前後における「移民都市」上海の性格とその変容に関する総合的研究」とは,現在めざましく発展しつつある東アジアの大都市・上海の特性が,近代都市としての歩みの中でどのように形成され、変化してきたかを、「移民都市」としての性格に注目し,東アジアの各地域及び中国国内の他地域との関係に留意しながら空間的・時間的な広がりの中で明らかにしようとするものである。平成17年度の研究実績として特筆すべきものは,以下の2つである。 1つは日本上海史研究会が2001年度から実施していた共同研究「日中戦争期における上海に関する歴史的研究」が論文集『戦時上海1937〜45年』(高綱博文編,研文出版)として刊行されたことである。この研究により,戦時上海の特異な政治空間と社会・文化状況が新たに発掘した多数の一次史料により検証され,内戦期上海の実証研究へのステップが形成された。いま1つは,平成18年1月に日本上海史研究会はワークショップ「中華人民共和国成立前後における中国都市社会の変動」を開催したことである。このワークショップでは,本研究の前提を構築する作業として,内戦期及び建国初期の上海を中心とした都市社会の変動と再編過程について,日中双方の新進気鋭の研究者による報告と討論を行い,大きな研究成果をあげることができた。 その他、日本上海史研究会は例会を開催し、次のようなテーマで報告と討論を行った。「在華紡における社内教育と職工育成」(4月10日)「『上海在留邦人人名録』にみる戦時上海日本人社会の変容」(6月12日)、「香港-上海間為替の構造と展開」(7月17日)、「上海における近代造船業の特質」・「租界都市上海における日本人の活動と「帝国意識」」(9月18日),「建国初期上海市及び近郊農村における学校教育の再建」・「建国初期上海労働現場における政治動員と大衆運動」(11月20日)。
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Research Products
(7 results)