2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青柳 幸一 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (50150941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 啓子 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (80138544)
藤原 静雄 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (30190094)
小宮 信夫 立正大学, 文学部, 教授 (60339603)
渡井 理佳子 慶應義塾大学, 法科大学院, 教授 (40386090)
井上 禎男 福岡大学, 法学部, 准教授 (50346748)
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Keywords | 安全・安心まちづくり / テロ対策・外国人法 / 情報法・メデイア法 / 人間の尊厳 |
Research Abstract |
「安全・安心まちつくり」に関しては、今年度も、犯罪者を遠ざける「地域安全マップ」づくり、自分のみを自分で守るために犯罪の起こりやすい場所を知る必要性を喚起し、犯罪者を遠ざける「地域安全マップ」づくりの提唱と実践を行った。 「テロ対策・外国人法」関しては、現行の外国人登録制度を見直し、市町村が外国人についても住民として正確な情報を保有することで、その居住関係を把握する法的根拠を整備していくために「外国人台帳制度に関する懇談会」(座長:藤原静男・筑波大学教授)が提案した外国人台帳制度の基礎をなす共同研究を行った。外国人台帳制度は、行政サービスに係る各種の事務手続の簡素化を進め、外国人の申請・届出などの負担軽減を図り、生活しやすい環境を整備し、他方で、国及び地方公共団体においても、当該在留外国人の情報を正確に保有することで、行政事務の合理化及び適正化に資することが期待される制度である 「情報法・メディア法」に関しては、今年度は、日本における個人情報保護法制の歩み、現在、そして今後の運用における課題を明らかにしている。また、情報公開・個人情報保護に関する諸判決の理論的分析を行っている。また、裁判員制度と報道との関係を原理的・実践的に検討し、裁判員制度の開始が報道機関にとっても新しい出発点になることを指摘した なお、司法改革の目玉といえる裁判員制度について、第1審としての裁判員制度と上訴審の関係の視点から、よりよい司法制度の構築を目指した考察も公表していることも、ここで記しておく。 「人間の尊厳」に関しては、人間の尊厳・生命権に関する10本の論稿からなる論文集を公刊し、人間の尊厳・生命権の根源に遡る考察に基づいて先端的生命工学規制に関する見取り図を示した。この点では、日本国憲法における人権制約の正当化根拠ではある「公共の福祉」と人権保障の関係について、原理的検討と、近時の新しい理論動向を踏まえた検討も行っている。さらに、他の法分野の研究者からの憲法学(者)への批判論に応答して、憲法学(者)に問題が存在することを認めた上で、問題のポイントは当該批判とは異なる点にあることを指摘しつつ、今後の課題を示した。
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Research Products
(18 results)