2007 Fiscal Year Annual Research Report
国際公共利益の制度化と複雑化する執行過程の統合に関する研究
Project/Area Number |
17330009
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小森 光夫 Hokkaido University, 大学院・法学研究科, 教授 (70110286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吾郷 眞一 九州大学, 法学研究院, 教授 (50114202)
児矢野 マリ 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (90212753)
酒井 啓亘 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80252807)
寺谷 広司 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 准教授 (30261944)
古谷 修一 早稲田大学, 大学院・法務研究科, 教授 (50209194)
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Keywords | 国際公共利益 / 国際公共利益 / 国際環境法 / 協議制度 / 締約国会議 / 国際行政法 / 国際刑事裁判所 / 国際人権保護 |
Research Abstract |
本年度は、各研究分担者が取り扱う領域における履行確保問題が,公共利益の制度化、とりわけ制度の履行確保の過程に問題がある時に、いかなる問題が生じるか、およびそれに対してどのような対応が必要とされてきたかを正当化、正当性の論点を中心にして、最終的な検討を行った。そのために、9月に北海道大学で定例の研究会を開催し、各自の報告および報告に内手の問題の指摘などを行った。 また、これまでの研究を踏まえて、11月10日には、外国の研究分担者であるカレル・ウェーレンス教授、および環境法の専門家であるマリ・クレール・セッガー、カナダ持続的発展センター所長、および英国の国際金融規制研究の第一人者であるカーン・アレクサンダー、ケンブリッジ大学研究員をゲスト報告者に招き、加えて、研究代表者、および分担者が加わって、研究課題である「国際公共利益の制度化と複合化する執行過程の統合-プロセスに結びついた実効性の概念」を標題とする公開の国際ワークショップを国連大学のホールにおいて開催した。 更に、11月11日は、外国からの参加者を含めて、これまでの研究を英文の著作として、外国の出版社から出版するために、各制度の展開の取り扱いにおける論点の統一や、見解の調整のための検討会を行った。その成果は、現在、全16章に編集してケンブリッジ大学出版局に提出済みである。 これまで、国際環境法、国際人権、国際刑事裁判などの問題領域は、それぞれ個別の制度として専門的に論じられてきた。しかし本研究は、国際法秩序全体として、それらをどのように位置づけるべきかを中心的な課題として、特に、それらが国際社会の公的利益を制度化する制度であり、それぞれの執行プロセスにおいて個別の対応が如何に公的な対応として位置づけられるかが重要な問題になることから、それらの制度の執行過程の特徴を横断的に分析することを通して、その特性を見出し、国際公法秩序への統合への手懸かりを求めた。その点で、本研究は、国際的にも先駆け的な研究として位置づけられると考えられる。
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Research Products
(6 results)