2006 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける渉外私法に関わる法制度の調整的整備と相互協力に関する拠点形成研究
Project/Area Number |
17330010
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木棚 照一 早稲田大学, 大学院法務研究科, 教授 (90066697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道垣内 正人 早稲田大学, 大学院法務研究科, 教授 (70114577)
松岡 博 帝塚山大学, 法政策学部, 教授(学長) (30028013)
渡辺 惺之 立命館大学, 大学院法務研究科, 教授 (30032593)
櫻田 嘉章 京都大学, 大学院法務研究科, 教授 (10109407)
野村 美明 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 教授 (20144420)
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Keywords | 渉外私法 / 法の調整と調和の拠点づくり / 東アジア法 / 国際知的財産法 / 国際裁判管轄権の原則 / 国際知的財産に関するALI原則 / 中国における外国法の適用 / 国際私法改正 |
Research Abstract |
本年度は、本研究の二年度目であるが、従来から行ってきた東アジアの視点から知的財産に関する国際私法原則の調整と調和を図るための研究を継続した。それとともに、国際契約法や国際不法行為法、国際民事訴訟法とりわけ国際裁判管轄の原則、外国法の証明や適用に関する中国における問題などをテーマとした国際シンポジュウムを2回開催したほか、研究会のメンバーだけのこれらの問題に関する研究をより深めるための研究会を数回開催した。まず、2006年9月2日から3日まで韓国建国大学校法科大学国際会議室で「渉外私法の調整と調和--契約及び不法行為の準拠法」「日韓文化交流と国際知的財産権」「国際知的財産訴訟原則の制定--日本と韓国の提案」の3つのセッションに分けたシンポジュウムを各セッション3-4の課題を日本と韓国の報告者を立てそれぞれ質疑応答を行った。題一部は国際私法改正に絡んだテーマであった。建国大学の全面的な支援を受けて2冊からなる大部な報告書(全735頁)を作成し、出席者に配布した。つぎに、2006年12月16日と17日に早稲田大学9号館第1会議室で「知的財産に関する国際紛争についての裁判管轄権、準拠法及び判決に関するALI原則について」「日本及び韓国から見た知的財産に関する国際私法原則の検討」「日本、中国、韓国における国際私法上の諸問題」の三部に分けて国際シンポジュウムを開催した。第一部では、ALI原則の報告者のうちDreyfussとGinsburgの2人の教授をアメリカから呼び、ほかに、ワシントン大学の竹中俊子教授とドイツ連邦裁判所(BGH)のMeier-Beck判事がコメンテータになり、活発な議論が展開された。第二部では、裁判管轄、準拠法、外国判決の承認にそれぞれ日本と韓国から一人ずつ報告者を立てて、具体的な提案を報告し、討論した。日本人報告者の部分についてはあらかじめ韓国語に訳した報告集(全221頁)を配布して議論を活発化するよう工夫した。第三部では、主として国際裁判管轄につき中国武漢大学の黄進教授と郭玉軍教授を招き報告していただくとともに、日本と韓国からも対応するテーマにつき報告者を立てた。また、各教授からは中国における外国法の適用に関する問題点を報告していただいた。このほかに、これらの研究会をより有意義なものとするために日本側、韓国側がそれぞれ数回の研究会を開催した。
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Research Products
(14 results)