2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける渉外私法に関わる法制度の調整的整備と相互協力に関する拠点形成研究
Project/Area Number |
17330010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻田 嘉章 Kyoto University, 大学院・法学研究科, 教授 (10109407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道垣内 正人 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (70114577)
松岡 博 帝塚山大学, 学長 (30028013)
渡邉 惺之 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (30032593)
野村 美明 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (20144420)
中野 俊一郎 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30180326)
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Keywords | ルガノ条約 / 東アジア / 国際裁判管轄 / 外国判決の承認執行 / 知的財産権 / 国際民事手続法 |
Research Abstract |
本年度は予定通りに、国際民事手続法に関する日韓条約案その他の方策の検討をまとめ上げることに注力し、その日本側の準備会を国際労働法の専門家である尾崎教授の協力を得て開催した。次いで、その成果を利用しながら、日韓のコアグループによる本格的なシンポジウムを催した。これは、国際民事手続法における協力関係をこれまでのネットワークを中心に、具体的にルガノ条約に加盟する場合の日韓両国それぞれにおける問題点、さらに日韓間における問題点を洗い出し、同時に現在進行中である日本側における国際管轄規定の検討研究会の成果をも参照しながら、具体的な立法提案、あるいは条約提案という形でまとめ上げる準備作業である。韓国側ではさらにこのシンポジウムの成果を利用して、2008年半ばには、韓国がルガノ条約を批准する可能性を検討するシンポジウムを開催を企画している。ハーグ国際私法会議によるルガノ条約の発展形としての包括的な国際裁判管轄及び外国判決の承認・執行に関する条約作成が必ずしも成功しなかった現在においては、東アジアにおけるモデル・ローともなりうるものが必要であろう。 なお、シンポジウムにおいては、以下の次第によりそれぞれ日本側、韓国側から報告書が提出され、それに基づき報告及び討論が行われた(翻訳及び通訳付き)。 I.総論:日本・韓国間の裁判管轄及び判決承認執行に関する条約枠組み構築の可能性(渡辺惺之教授及び孫京漢教授)II.普通裁判籍/営業所所在地管轄(櫻田嘉章教授及び金禹辰判事)III.契約事件の管轄(野村美明教授及び石光現教授)IV.消費者契約・労働契約の管轄(野村美明教授及び石光現教授)V.合意管轄・応訴管轄(松岡博教授及び崔公雄弁護士)VI.不法行為事件の管轄(中野俊一郎教授及び李圭鎬教授)VII.知的財産権事件の管轄(中野俊一郎教授及び孫京漢教授)VIII.専属管轄(道垣内正人教授及び盧泰嶽判事IX.国際訴訟競合の規律(道垣内正人教授及び李圭鎬教授)
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Research Products
(12 results)