2005 Fiscal Year Annual Research Report
企業結合の形成・運営・解消に関する実体法の比較法的研究
Project/Area Number |
17330019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森本 滋 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80025155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 雅史 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90204916)
斉藤 真紀 京都大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (60324597)
戸田 暁 京都大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (10362550)
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Keywords | 会社法 / 企業結合 / 公開買付 / アメリカ / EU / 資本 / 取締役 / 親会社 |
Research Abstract |
本年度は、基本的な資料の収集を行うとともに、主要諸外国および我が国における立法・判例の動向を把握するべくつとめた。具体的には、まず、公開買付規制について、これまで蓄積された研究成果を下に現時点におけるアメリカ並びにEUおよびその構成国における規制の状況を調査し、公表するとともに、立法的提言を行ったが(北村雅史「EUにおける公開買付規制」、戸田暁「米国における公開買付規制」、森本滋「公開買付制度に関する立法的提言」、同「強制的公開買付制度の適用範囲について」(後述の研究発表の記載参照))、これは、今後のさらなる調査の基礎となるものである。また、斉藤は、平成一七年九月二日および三日に、ベルリン・フンボルト大学で行われたシンポジウム「ヨーロッパ会社法」に参加し、とりわけヨーロッパにおける資本維持制度および公開買付制度の今後のあり方について意見交換を行った。EU内においてはもはや本拠地法主義を維持することが困難になりつつあることに配慮して、ドイツの立法担当官が閉鎖会社について資本維持規制を緩和する法案を公表したことが注目される。一方、公開買付規制については、公開買付指令の国内法化の期限が2006年5,月20日に到来するのを前に、構成国諸国で法制の整備がなされている。ヨーロッパにおける企業グループ運営規制のモデルとして注目されているフランスの裁判法理についても、研究者にインタビューを行ったが、フランスにおいてこの法理が発展したのは刑事法の領域であることから、企業運営に関する私法上の規整としてとり入れることに懐疑的な意見が聞かれた。
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Research Products
(6 results)