2006 Fiscal Year Annual Research Report
「1968年」の政治社会的インパクトの国際比較研究
Project/Area Number |
17330030
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
野田 昌吾 大阪市立大学, 大学院法学研究科, 助教授 (50275236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安野 正明 広島大学, 総合科学部, 教授 (80202365)
畑山 敏夫 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10180887)
神谷 章生 札幌学院大学, 法学部, 教授 (60269719)
小沢 弘明 千葉大学, 文学部, 教授 (20211823)
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Keywords | 1968年 / 政治文化 / ニューポリティクス / デモクラシー / 文化変容 / 新自由主義 / ポストモダン |
Research Abstract |
2年目の今年度は、おおむね前年度につくられた研究枠組みに沿って研究活動を遂行した。共同研究会は、6月、10月、2月の計3回実施した。 今年度の重点研究項目は、第一に、各国の今日の政治文化や社会のありようの問題におかれた。小沢・神谷は、今日の新自由主義や新保守主義の出発点としての「1968年」の持つ重要性について、それぞれの観点から指摘した。また、畑山は日欧の比較の視座から、日本における「開発主義プロジェクト」の過成功が日本におけるポストモダン状況に独特の性格を与えたことを指摘する一方、新たにフランスで生じている「68世代」とより若い世代との世代間対立の問題を社会的基盤の変容の問題と関連させながら研究する文献を紹介した。 他方、野田は、理論的視角から「68年」問題をどう扱えばよいかというテーマに取り組む一方、ドイツにおける「68年」問題に関する研究状況を調査し、その批判的検討を行った。安野も同様に、近年の歴史学における「68年」の「脱神話化」「相対化」をめぐる議論を紹介するとともに、ドイツ左翼陣営における「68年」のケーススタディを行った。 また、こうした研究遂行の必要から、野田はドイツ、畑山はフランス、神谷はアメリカ、小沢はイギリスでの現地調査を行った。
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Research Products
(6 results)