Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 万寿夫 青山学院大学, 経営学部, 助教授 (20303050)
元山 斉 青山学院大学, 経済学部, 助手 (20383490)
椿 広計 筑波大学, 社会工学系, 教授 (30155436)
永瀬 伸子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (30277355)
樋田 勉 群馬大学, 社会情報学部, 助教授 (00329129)
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Research Abstract |
官庁統計を利用する上での最も重要な課題である,ミクロデータの公開利用に関する問題点を整理すること,および2年度以降の分析のために必要なデータを準備することを目的として活動した。 1.複数の統計調査の結合 完全照合の問題については,美添と荒木が中心となって,基本的な世帯データである家計調査と関連する統計についての検討を実施した。暫定的な結論として,従来の基本的な技術である調査区情報,世帯情報を利用すれば,ほとんどの目的にとって有用なデータを作成することが可能といえる。 世帯データに比較すると,事業所,企業の統計に関しては,今年度は公表されている集計データの検討が中心となった。その中で,西郷による理論的な検討,樋田による全国物価統計調査の分析は,ミクロデータの利用に関する問題を扱ったものである。 世帯に関する調査で利用される統計的照合に関しても,美添がアメリカおよびカナダにおける統計的照合手法の詳細を調査し,その有効性を検討している。 2.小地域統計の利用 この問題に関しては,地価のデータに関して,西郷が従来からの分析を進めた。来年度以降,さらに分析を進める予定である。 3.官庁統計の整備 今後,研究者が官庁統計を利用するためには,統計作成機関において,ある程度標準的な手続きで,利用可能なデータを提供できるような制度と組織を確立することが重要である。そのため,美添と荒木によって,家計調査を例とする分析を実施し月次の原始データを利用しやすい形式で抽出できるプログラムを作成した。 また,海外における官庁統計の提供状況に関する調査も,部分的に実施した。これらの知見は,来年度以降の研究に反映されるものである。
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