2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330052
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
文 世一 京都大学, 経済学研究科, 助教授 (40192736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 知也 京都大学, 経済研究所, 助教授 (70283679)
小林 潔司 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (50115846)
松島 格也 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60303848)
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Keywords | 空間経済 / 交通政策 / インフラストラクチャー / 交通ネットワーク |
Research Abstract |
本年度は4グループに分かれて研究を行い、以下のような成果を得た。 (A)経済活動の立地と交通流動の理論モデル開発(藤田・森) 仮想的な空間(たとえば対称に立地した4都市から成る経済)を対象として、様々なパラメータの組み合わせと均衡解のパターンについてシミュレーション分析を行い、集積力と分散力に関する代替的定式化が、モデルの基本挙動に及ぼす影響を検討した。 (B)代替的な交通ネットワークの整備効果の評価(文・森) 仮想的空間を対象として、いくつかの典型的なネットワーク整備パターンの比較分析を行う。具体的には大都市と地方を結ぶリンクを整備した場合と地方都市間を結ぶリンクを整備した場合の経済活動の空間的分布と経済厚生を評価した。さらにネットワークにおけるリンクの整備順序が及ぼす効果、すなわち歴史的経路依存性について分析した。 (C)交通ネットワークにおける料金設定と投資費用の配分(文・小林) 二国から成る経済を対象として、両国間にまたがる交通インフラストラクチャの整備水準を求める問題を検討した。その結果、各国が自国の厚生を最大化するように整備水準を決める場合には投資が過小になることが示された。このような状況を改善する手段として、国家間の補助金に着目し、その効果を分析した。その結果、二国間の所得格差が大きい場合には、補助金の受入国ばかりでなく供与国の厚生も増加するという、パレート改善が可能であることが示された。 (D)空間経済におけるネットワーク形成のモデル(小林・松島) 航空輸送における頻度の経済に基づいて航空企業と乗客の選択をモデル化し、ハブ・スポーク型ネットワークと直結ネットワークの比較分析を行った。
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Research Products
(10 results)