2006 Fiscal Year Annual Research Report
成果主義のもとでの目標管理が組織活性化を可能にする条件の心理学的研究
Project/Area Number |
17330135
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
古川 久敬 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (30190143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 裕幸 九州大学, 人間環境学研究院, 助教授 (50243449)
田中 堅一郎 日本大学, 総合社会情報研究科, 助教授 (80212033)
柳澤 さおり 中村学園大学, 流通科学部, 講師 (00341397)
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Keywords | 成果主義 / 目標管理 / 成果主義度 / 文脈的業績 / モチベーション / 学習 |
Research Abstract |
今年度は、主に下記の4点について検討した。 第1に、「成果主義」の効果性を適切に検討するために必要とされる新しい測度の開発を行った。具体的には、業績に関わる指標として、従来からの「課題業績に加えて、個人の本来的な課題や役割を越えた形での同僚や職場への貢献度を意味する「文脈的業績」に関する測度を創案、開発した。これの妥当性を検討するために、2つの調査対象集団を設定して質問票調査を実施し、解析を行い、論文としてまとめた(学会誌に投稿準備中)。 第2に、「成果主義」の効果性を適切に検討するために必要とされる新しい測度の開発を行った。具体的には、業績に関わる指標として、従来からの「課題業績に加えて、個人の本来的な課題や役割を越えた形での同僚や職場への貢献度を意味する「文脈的業績」に関する測度を創案、開発した。これの妥当性を検討するために、2つの調査対象集団を設定して質問票調査を実施し、解析を行い、論文としてまとめた(学会誌に投稿準備中)。 第3に、成果主義に流れる多様な制度を「目標設定」と「目標設定に基づく評価」、そして「評価に基づく処遇」の3つの原理から整理し、それらが現実に運用されている度合いを、新たに「成果主義度」の指標として提案した。そして、その成果主義度の効果性について、特に文脈的パフォーマンスの生起度を従属変数として検討した。本研究の結果は、成果主義度は必ずしもチームワークや相互協力を消滅させるものではなく、成果主義的な評価原理が導入されたとしても、成員が公正感を感じ、職場内に相互信頼の意識が存在していれば、高い課題パフォーマンスや文脈的パフォーマンスが実現されることが示された。 そして第4に、これらの研究成果については、学会機関誌や大学紀要、あるいは書籍として公刊した。また国内外の関連する学会大会において発表した。
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Research Products
(6 results)