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2005 Fiscal Year Annual Research Report

子どもの面接法-出来事を話すための語彙-

Research Project

Project/Area Number 17330149
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

仲 真紀子  北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00172255)

Keywords捜査面接法 / 出来事の報告 / 語彙 / 幼児 / 発達 / 感情を表す語彙 / 身体を表す語彙 / 時間を表す語彙
Research Abstract

幼児や子ども,知的障害者が被害者や目撃者として司法面接を受けたり法廷に立つように求められることは少なくない。しかし現実場面においては,面接官とこれらの被面接者との間ではコミュニケーションがうまく運ばないことも多い。問題のひとつとして,面接官がこれらの被面接者の用いる語彙や言語の特徴を十分理解していないことが挙げられる。本研究の目的は、幼児,児童,知的障害者を対象に,面接に関る能力,特に出来事を表す語彙(時間,場所,活動,評価等を表す語)の発達過程を調べることである。本年度は1.文献,先行研究の検討,2.幼児を対象とした実験的調査による検討,および3.事例による検討を行った。
1.文献研究:司法面接で必要とされる言語・認知能力という観点で資料を検索し,文献研究を行った。出来事を語る語彙の獲得,情報源の理解,事実とファンタジーの区別,嘘と真実の区別,誘導の影響等について,発達的経過を検討したところ,幼児が一定の語彙を獲得し,情報源を理解し,事実とファンタジー,嘘と真実を区別できるようになるのは6歳程度であること,この年代になると大人による質問に頼る度合いが減り,よって質問による誘導の影響も少なくなることが確認された。
2.実験的調査研究:4-7歳児,計40名を対象に,実験的調査研究を開始した。語彙検査,気持ちに関する語彙を調べる寸劇(主人公の人形が探し物を見つける,恐い目に遭う等),時間に関する語彙調査,情報源の理解に関する課題等を作成し,幼稚園児(4-6歳)および1年生に個別調査を行った。第1週めは,語彙検査,気持ちに関する語彙調査,時間に関する語彙調査などを行う。第2週目は同じ幼児に1週目の出来事や人物(実験者)について尋ね,身体に関する語彙,活動に関する語彙についても調べた。現在,延べ80人の資料を収集しているが,年齢ごとの人数が十分でないため,来年度も継続して収集する。
3.事例研究:知的障害者の捜査面接の資料を得て,分析を行った。この事例では,被面接者は面接者の質問を理解することができない。そのため,被面接者の独白による報告が行われている(その意味では誘導は生じにくいといえる)。主語が省略される(従って他者が叩いたのか,自分が叩いたのかが確定できない)等の特徴が見られた。

  • Research Products

    (7 results)

All 2006 2005

All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Belief and experience of memory recovery2006

    • Author(s)
      Naka, M., Maki, Y.
    • Journal Title

      Applied Cognitive Psychology (in press)

  • [Journal Article] 行為のソース・モニタリング:実演したのか想像したのか.基礎心理学研究2006

    • Author(s)
      加地雄一, 仲真紀子
    • Journal Title

      基礎心理学研究 (in press)

  • [Journal Article] 子どもの証言能力と証言を支える要因2005

    • Author(s)
      仲真紀子, 上宮愛
    • Journal Title

      心理学評論 48

      Pages: 343-361

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 誤起訴・誤判の原因に関する意識調査:弁護士と学生,および個別の事例にもとづく判断と一般的判断の比較2005

    • Author(s)
      仲真紀子, 村井敏邦, 一瀬敬一郎
    • Journal Title

      龍谷大学社会科学研究叢書 61

      Pages: 61-103

  • [Journal Article] 目撃証言における顔:顔をどのように伝達するか2005

    • Author(s)
      仲真紀子
    • Journal Title

      科学 75

      Pages: 1298-1302

  • [Journal Article] 目撃記憶の正確性と確信度の対応関係(A-C関係)-再認テストの繰り返しによる影響-2005

    • Author(s)
      石崎千景, 仲真紀子, 有冨美代子
    • Journal Title

      北海道心理学研究 27

      Pages: 1-13

  • [Book] 認知心理学の新しいかたち2005

    • Author(s)
      仲真紀子(編著)
    • Total Pages
      247
    • Publisher
      誠信書房

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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