2005 Fiscal Year Annual Research Report
大学-地域社会関係の構築に資する公開講座の活用に関する実証的・実践的研究
Project/Area Number |
17330156
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 純 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (90153212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町井 輝久 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60091500)
亀野 淳 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 助教授 (50333646)
細川 敏幸 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 助教授 (00157025)
藤田 昇治 弘前大学, 生涯学習教育研究センター, 助教授 (50142089)
山本 健慈 和歌山大学, 生涯学習教育研究センター, 教授 (90112101)
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Keywords | 大学公開講座 / 大学-地域社会関係構築 / 成人教育学 / e-ラーニング / 継続教育型公開講座 |
Research Abstract |
大学公開講座の現状、とくに国立大学の独立行政法人化以降の動向について、研究分担者が所属する大学(北海道大学,北海道教育大学,弘前大学,岩手大学,和歌山大学,長崎大学)に加えて,滋賀大学,徳島大学の調査を行い,資料の収集を行った。そこでは,第1に,公開講座を大学-地域社会関係構築に活用するために多様なアプローチがあること。第2に,産官(民:NPO等)学の連携が広がっているが,地域貢献と生涯学習への大学の参画とを区別する教育学ないし成人教育学的な検討が必要であること。第3に、e-ラーニングなど大学公開講座におけるICTの利活用が進み,そこに大学公開講座の新たな可能性を見ることができる,ということである。 職業人の生涯学習ニーズ調査にもとづく公開講座の開発のために,その一環として北海道内の社会教育専門職員を対象にする専門性への意識と研修の実態についての調査を実施した。この調査においては,市町村合併や生涯学習関連施設における指定管理者制度の導入が進行するもとで,専門性の形骸化や行政研修の衰退が生じていることがわかった。生涯学習及び社会教育関連行政職員は,地域において,大学-地域社会関係構築の要となるべき存在であるが,そのパートナーの核となるコーディネーターをどのように求め,関係を構築するのか,またそうした地域のコーディネーターをどのように養成していくかが,生涯学習における大学-地域社会関係構築のための大学の役割としてきわめて重要になっていることが明らかになった。来年度以降に実施を予定している継続教育型公開講座の開催のための基礎資料を得ることができた。 なお,これらの共同研究を市民に公開しながらすすめるために「生涯学習における大学と自治体の連携」をテーマとするシンポジウムを分担者や自治体関係者をシンポジストとして,北海道大学において平成17年6月,平成18年3月の2度実施した。
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Research Products
(2 results)